事務次官会見

春田事務次官会見要旨

2009年5月7日(木) 14:02 ~ 14:15
国土交通省 会見室
春田 謙 事務次官

閣議・閣僚懇

 私から事務次官等会議の関係で特にご報告申し上げる案件はございません。

質疑応答

(問)先日来、新型インフルエンザの対策で、昨日もゴールデン・ウィークの最終日ということで成田空港に相当な人数が帰って機内検疫等ありましたが、国土交通省の対応としては、このゴールデン・ウィーク期間中、新型インフルエンザに関してはどのようなものがあったのでしょうか。
(答)ゴールデン・ウィークの期間は丁度お休みとしては昨日までが1つの区切りかと思いますが、未だ海外に行っておられる方が週の後半にお帰りになられるかと思いますが、新型インフルエンザの関係で、特にこの連休中、国内でインフルエンザが確認されたことは無く、また、空港でも検疫について大きな混乱は幸いなことに生じなかったということでございます。因みに、成田、関空、中部における4月28日からの機内検疫を受けた航空機のトータルの数は、4月28日から5月6日までで、成田国際空港ではトータルで319機でございました。関西国際空港につきましては13機、中部国際空港では6機ということでございましたが、大きな混乱は無かったということで、特に帰国のピークを迎えた4日月曜日から6日水曜日までの間におきましては、機内検疫でお客さんが飛行機から降りるまでの時間については最大約1時間40分ということでございました。空港における検疫強化については、お客様には大変負担を掛けているところではございますけれども、今まで大きな混乱も無く運航が行われているということで、今後とも検疫の当局と十分な連携の下で円滑な運航を図っていきたいと考えております。何れに致しましても、政府全体として新型インフルエンザ対策本部の下で各省との連携が大事だと思っておりますので、連携を図りながら対策を進めていくということで対応したいと考えております。

(問)高速道路料金の引下げで初めてのゴールデン・ウィークということで、各地で渋滞が見られたようなんですけど、その状況とご所見、お盆休み等に向けた課題等ございましたら教えて下さい。
(答)ゴールデン・ウィークの期間中4月25日から5月6日で見ますと、1日平均の交通量について、今日高速道路会社からも発表があるということで聞いておりますけれども、昨年のゴールデン・ウィークと比較致しまして本四高速では3ルート合計で約1.6倍、アクアラインでは約1.2倍、地方部の主要な断面では約1.2倍ということでございます。一方で、渋滞の発生回数については10キロメートル以上の渋滞が413回、前年に比べると192パーセントと、非常に増えているということです。30キロメートル以上の渋滞は58回と、これも前年に比べると207パーセントで約2倍になっています。利用状況の詳細については現在分析中ですが、こういった形で多くの方が高速道路をこの期間利用して頂いたということですので、こういった高速道路の利用について、特に料金の割引制度を活用して運営が円滑にいくようなことも今後とも努めて参りたいと考えています。

(問)ETC割引の関係ですが、料金所で一般のレーンはガラガラなのにETCレーンに車が集中して、そこで渋滞が起きるという、今までにない現象が今回起きており、高速道路会社各社は始まる前にETCレーンのインフラは今のままで十分だと言っていました。ところがそうはならなかったということで、これについてはどのようにお考えでしょうか。
(答)実際に渋滞が発生している箇所はそれぞれ非常に集中している部分があり、そういうところの問題で今回特に渋滞延長が長かったところが幾つか挙がっています。特に帰省ラッシュ後半の部分では、上り線で神戸淡路鳴門道の淡路インターチェンジ付近で5日の19時45分頃がピークということで、68キロメートルとなりましたが本四関係ではおそらくこのゴールデン・ウィークのような期間の渋滞としては最大ではないかと思われます。また、東名高速では上り線で5月2日土曜日7時50分頃菊川インターチェンジ付近で54.8キロメートルということでしたし、また九州道では上り線で5日に18時35分頃八幡インターチェンジ付近で50.6キロメートルということでした。今お尋ねの料金所のところは、ETCを利用した方が集中するという現象もあったかと思いますが、主な渋滞は、寧ろ料金所の手前よりも、インターチェンジの近く等で発生しているということかなと思います。利用実態を見ながら、これはETCを使っていらっしゃる方の便のこともありますし、限られたスペースの中でETC以外の車両の利用実態とのバランスもありますので、よく利用実態も見ながら、例えばレーンの設定の仕方等で改善すべきものについてどのように手を打つか等といったことも考えていく必要があるのだろうと思います。

(問)新型インフルエンザですが、ゴールデン・ウィーク期間中に韓国で二次感染が確認される等発生国が広がっていますが、今のところ検疫は4空港、3港湾に集約化しており、対象はアメリカ本土とカナダとメキシコです。これが今後、例えば韓国等に広がる可能性についてどうお考えですか。
(答)今のところ、感染が広がっていることが確認されている国は、今仰られましたメキシコ、アメリカ本土、カナダでございますが、これらを対象にしているということでありますので、WHOでも感染状況については注意深く様子を見ているところだと思います。状況の変化に応じては対象の国を広げるということもあり得るかと思いますが、今のところは具体的に広げるという考えは、特に厚生労働省等関係省庁との間ではまだ出ておりませんし、もし仮にそういう対策をどのように拡大するかということにについては関係省庁が集まった会議で判断していくことになろうと思います。

(問)アメリカ本土等三国は、空港に関して言えば成田、中部、関西ということで検疫集約化に問題ないということですが、仮に韓国に広がると地方空港にも飛んでいるという現実があり、地方空港に飛んでいる路線も集約化するとどういう問題が想定されますか。
(答)仮定の話を具体的にすると混乱することになるかもしれませんが、特に韓国の便は非常に数が多いこと、利用する空港も広範に渡るという実態があることは事実です。ですから、そういった場合にどういった対応をするかということは、我々も机上の想定のような便数の確認等はしているところでございます。一般的に空港をどう集約するかということが先に出てくるのか、あるいはお客さんとの関係で便が少ないところ、検疫体制がとれているところは、人数が少なくてもある程度処理出来るということであればそこで処理することもあるでしょうし、相当便がまとまってしまって処理出来ない時に行き先を変更して例えば集中することで対応することが適当なのか、それとも当該空港で多少時間をかけて機内検疫をすることが適当なのか、この辺は実際そういう場面になった時に検疫関係機関と相談をしていくということだと思います。今の段階で断定することは出来ないと思います。

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