平成21年11月16日
○ 東京航空交通管制部においては、新航空路管制卓システム(IECS)の正式運用に向け、16日(月)現在、新システムを試験的に運用しつつ、安全性・信頼性についての所要の確認を行っているところです。
○ 上記の結果を踏まえ、18日(水)夕刻、新システムの正式運用を開始する予定です。
○ 新システムを用いた効率的な管制業務の実施により、首都圏空港の容量拡大に対応することが可能となります。
1. 我が国においては、航空路管制業務を、札幌、東京、福岡及び那覇にある4つの航空交通管制部において実施しております。
2. 航空局では、航空機運航の安全性と効率性を確保しつつ、航空交通の増大に対応した航空路管制業務を実施するため、新航空路管制卓システム(IECS)の整備を進めてまいりました。
3. 以下の特徴を備えたこのシステムの導入により、安全性の向上はもとより、航空管制官のワークロードの軽減による管制業務の効率化及びヒューマンエラーの抑止が図られ、今後の首都圏空港の容量拡大に対応することが可能となります。
(1)管制支援機能の充実
到着順位支援機能や経路逸脱警報機能等、繁忙時等の管制業務を支援する機能を充実させることにより、安全かつ効率的な業務遂行をサポート。
(2)電子運航票の導入
紙による飛行計画情報(運航票)を電子表示化することにより、運航票の配布、必要な事項の記入作業等の自動化が実現し、作業量が軽減。
(3)最適なHMI(ヒューマンマシンインターフェース)の提供
必要な情報を単一画面に統合表示することにより、視認性が向上。また、データ入出力の画面操作には、タッチパネル、マウスやキーボードを用いることにより、操作性が向上。
4. 東京航空交通管制部においては、現在、新システムを試験的に運用しつつ、安全性・信頼性についての所要の確認を行っているところであり、これらを確認した後、11月18日(水)17:00、当該システムの整備を完了し、正式に運用を開始する予定です。
5. なお、当該システムは、既に昨年11月に札幌航空交通管制部、本年3月に福岡航空交通管制部に導入され、十分な信頼性を確保しつつ、安定的な運用を行っているところです。平成22年3月には、那覇航空交通管制部においてシステムを切り替え、運用を開始する予定であり、これをもって、我が国全ての航空交通管制部における新航空路管制卓システム(IECS)への移行が完了することとなります。
※ 航空路管制卓システム(IECS:Integrated En-route Control System)
参考資料:航空路管制卓システムの概要について
参考資料:航空路管制卓システムの概要について(PDF形式)