平成24年7月3日
近年、自動車の安全・環境性能の向上に伴い、電子制御による新技術の利用が広まっております。この優れた性能を維持するためには、適切な点検整備を行うことが重要であり、故障を診断し必要な整備が効果的に行える汎用型のスキャンツール(※)の普及や整備要員の技能向上等の人材育成が求められています。
※スキャンツールとは、自動車の装置の作動状態を外部接続して診断する「外部故障診断装置」をいいます。
このため、国土交通省では、昨年8月より、「自動車整備技術の高度化検討会(座長:須田義大 東京大学生産技術研究所先進モビリティー研究センター長)」を開催し、新技術に対応したスキャンツールの仕様や点検整備情報、整備要員の研修カリキュラム等について検討を進めてきました。
今般、検討の結果、汎用スキャンツールの標準仕様、活用促進策等を報告書として取りまとめましたのでお知らせします。
〈報告書のポイント〉
[1] 乗用車用の汎用スキャンツールの標準仕様がまとまり、今後、この仕様に沿った製品が製作され活用されるようになります。これにより、メーカー毎に複数保有する必要のない整備環境が整います。
[2] 大型車(ディーゼル商用車)についても、自動車メーカーからスキャンツール開発に必要な情報を提供するためのガイドラインを策定し、大型車用の汎用スキャンツールの普及に向けた環境を整えます。
[3] 本年度から、整備業界団体において、自動車整備士向けの汎用スキャンツール基礎研修を実施し、新技術に対応した人材育成の充実を図ります。
[4] 整備技術の高度化に向け、今後解決すべきスキャンツールの普及方策、整備事業のIT化、整備士制度の活用等を取りまとめました。
なお、報告書については、国土交通省ホームページに公表しています。
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