報道・広報

海運先進国当局間会議(CSG会議)を開催しました
~ 地域規制の解消に向け、海運先進国の連携を呼びかけました ~

平成29年9月22日

 9月11日(月)及び12日(火)に英国・ロンドンで海運先進国当局間会議が開催され、海運会社が公正な競争条件の下で自由に活動できる環境を確保するため、我が国は、国際条約と整合しない欧州のCO地域規制や米国のバラスト水地域規制に関し、国際海事機関(IMO)におけるグローバルな制度と整合性を保つべきであり、国際合意に基づかない地域規制の解消に向けて海運先進国当局が連携して取り組むよう呼びかけました。

海運先進国当局間会議(Consultative Shipping Group:CSG会議)は、国際海運市場への自由アクセスを確保するため、18の海運国の担当部局
の協調行動に向けた検討を行う会議で、毎年1回開催されています。1962年の発足時より、海運政策の連携のあり方について検討するとともに、
米国を始めとする一部の国の国際海運市場を歪曲する規制に対して共同で働きかけを行っています。

日  時:  平成29年9月11日(月)及び12日(火)
場  所:  英国・ロンドン
参加者:  海運先進国当局間会議メンバー国(デンマーク(議長)、日本、ベルギー、カナダ、フィンランド、フランス、ドイツ、ギリシャ、韓国、
        オランダ、ノルウェー、ポーランド、ポルトガル、シンガポール、スウェーデン、英国)及び欧州委員会(EC)の海運政策担当者
   

≪主要議題と概要≫

○環境問題 
欧州における独自のCO地域規制及び米国における独自のバラスト水管理規制について、我が国は、
[1]国際海運の環境対策は地域規制ではなくグローバルに行うべきであり、IMOの枠組みに整合した取組こそが実効性を有するものであること
[2]IMO規制と地域規制のダブルスタンダードが海運業界に不必要な負担を強いること等を指摘し、各国の海事当局に対してグローバルな規制
 の策定に向けた取組を連携して推進することを要請しました。

この結果、CSG会議は、IMOにおけるグローバルな取組が重要であるという認識の下、COをはじめとする温室効果ガス(GHG)対策について
は、本年10月のIMO第2回GHG中間会合においてGHG削減戦略の策定を進展させ、グローバルな枠組みの策定に向けCSG会議メンバー
国が連携して取り組む
ことを確認しました。また、米国のバラスト水管理規制については、CSGとして、米国に対して国際条約への整合化を
働きかける
ことを確認しました。
 
○自動運航船
近年、船舶への情報通信(IT)技術の導入が急速に進展していることを踏まえ、サイバーセキュリティ対策や自動運航船に関する規則の
整備を行うことの重要性を共有し、法整備に連携して取り組んでいくことを確認しました。
 
○資源輸送に際する船籍指定
米国やロシア等の一部の国で検討されている天然ガス等の資源輸出に使用する船舶を自国籍船に限定する規制案について検討し、
[1]国際海運市場への自由アクセスを阻害すること
[2]船籍の限定が当該資源輸送に従事する海運会社の不当な負担になること

から、それぞれの国に対して規制を導入しないようCSG会議メンバー国が共同で働きかけることを確認しました。
 

添付資料

添付資料(PDF形式)PDF形式

お問い合わせ先

国土交通省海事局外航課 海運渉外室 丸山、中村
TEL:03-5253-8620 (内線43-363、43-343)
国土交通省海事局海洋・環境政策課 今井、谷倉
TEL:03-5253-8118 (内線43-921、43-927)

Get ADOBE READER

別ウィンドウで開きます

PDF形式のファイルをご覧いただくためには、Adobe Acrobat Readerが必要です。
左のアイコンをクリックしてAdobe Acrobat Readerをダウンロードしてください(無償)。
Acrobat Readerをダウンロードしても、PDFファイルが正常に表示されない場合はこちらをご覧ください。

ページの先頭に戻る