平成29年4月3日

　東北地方沿岸部の多くの地域は、水産業を基幹産業としており、この地域の造船業は漁船等の建造・修理を通じて水産業を支えるとともに、地域経済・雇用を支える重要な位置を占めていますが、平成23年3月11日に発生した東日本大震災により造船所のほとんどが壊滅的な被害を受けました。
　被害を受けた造船所の多くは、応急的な措置により、操業を再開していますが、地盤沈下の影響等により震災前と同等の操業を行うことが困難な状況にあります。そのため、国土交通省では、被災した造船事業者の本格的な復興を支援すべく、平成25年度に中小造船及び関連事業者が移転・集約化等による復興を図る施設・設備の整備に対して事業費の一部を補助する「造船業等復興支援事業費補助金」を創設しました。これまでに8件19事業者に対して補助金の交付決定を行い、造船施設等の整備が進められています。
　平成28年度末までに6件の事業が完了し、新たな造船所にて操業を開始しています。補助金の交付決定を行った残る2件についても着実に工事が進められており、国土交通省は、引き続き東北造船業の早期復興に取り組むこととしています。