報道・広報

国際海事機関(IMO)第8回船舶設計・建造小委員会(SDC 8)の開催結果概要
~第二世代非損傷時復原性基準(暫定指針)の解説文書がとりまとめられました~(令和4年1月17日から21日まで、オンライン会議にて開催)

令和4年1月28日

 IMO SDC※1 8 において、波浪中を航行する船舶で発生する復原力喪失などの動的な危険現象も考慮した「第二世代非損傷時復原性基準(暫定指針)」の適用に不可欠な具体的計算方法や、既存船での試算例をまとめた解説文書がとりまとめられました。
 
〇 船舶が荒天下で転覆しないためには十分な復原力※2 を持つ必要があり、国際基準によりその要件が規定されています。しかしながら、現在の基準は、波浪中で停泊状態の船舶の復原性を経験則に基づき評価するものとなっており、航行中における波浪の影響を十分に考慮したものとはなっておりません
 
〇 これを受けて、国際海事機関(IMO)において、波浪の影響に関する最新の科学的知見を反映した新たな復原性基準(第二世代非損傷時復原性基準)の検討が進められ、令和2年11月の海上安全委員会において、「暫定指針※3」が策定されました。
 
〇 今次会合では、我が国がコーディネータ(大阪大学工学研究科 梅田直哉 教授)を務めた会期間通信部会での検討に基づき、暫定指針の適用にあたっての計算式や既存船での試算例をまとめた解説文書の内容が最終化されました

〇 今後は、4月に開催予定の海上安全委員会で承認された後、各国において解説文書の活用により、暫定指針の設計への試適用が進められる見込みです。我が国も、引き続き試適用等の結果をIMOに情報提供し、本暫定指針がより合理的なものとなることを目指します。


※1 区画や復原性など、船舶の設計や建造に関する技術上・運用上の事項について審議を行う小委員会
※2 波や風の影響により、船舶が傾いた際に、元の姿勢に戻ろうとする力
※3 各国による試適用を経て、将来見直し予定

添付資料

報道発表資料(PDF形式)PDF形式

別紙(PDF形式)PDF形式

お問い合わせ先

国土交通省海事局安全政策課 井原、大田
TEL:03-5253-8111 (内線43-562, 43-564) 直通 03-5253-8631 FAX:03-5253-1642

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