報道・広報

船舶燃料のGHG排出量に関するライフサイクル評価 のためのガイドライン作りに着手
~ 国際海事機関(IMO)第9回温室効果ガス作業部会(9/15-17) 開催結果 ~

令和3年9月22日

 国際海運分野の気候変動対策を担うIMOは、9/15-17の第9回温室効果ガス作業部会において、船舶燃料から排出される温室効果ガス(GHG)排出量を、ライフサイクル全体(燃料の製造から最終的な消費までの総量)で評価する手法を定めるガイドライン案を審議しました。
 審議の結果、日本がオーストラリア及びノルウェー等と共同で提案した、陸上における燃料の生産から供給までに排出されるGHGの量と、船上で燃料燃焼時に排出されるGHGの量の二重計上を防止するという考え方をベースに、今後、ガイドラインの早期策定に向けて引き続き議論を進めることとなりました。
 
  • 国際海運分野の気候変動対策を担うIMOは、2018年に「GHG削減戦略」を採択し、国際海運からのGHG排出削減に向けた今後の目標を定めるとともに、目標を達成するためのGHG削減対策の候補を掲げています。
  • 「GHG削減戦略」では、GHG削減対策の候補の1つとして、低・脱炭素燃料の効果的な利用を促すため、燃料のライフサイクル全体でのGHG排出量を評価するためのガイドラインの策定が挙げられており、今回開催されたIMO 第9回温室効果ガス作業部会において、ガイドラインの策定に向けた議論が開始されました。
  • 我が国は、オーストラリア、ノルウェー及び国際海運会議所(ICS)とともに、以下のコンセプトのガイドライン案を提案しました。

【日本等が提案したガイドライン案のコンセプト】
  ・ライフサイクル全体でのGHG排出量を「陸上での排出量」と「船上での排出量」に分けて考えること。
  ・「陸上での排出量」と「船上での排出量」との間で二重計上(※別紙参照)を行わず、陸上での燃料生産時等にCO2が吸収・回収されるバイオ燃料やカーボンリサイクルメタン等のカーボンニュートラル燃料は「船上での排出量」はゼロとして扱うこと。
 
  • 日本等が提案した二重計上を防止するための上記の考え方について、多くの国・団体から支持する意見が述べられる一方、具体的な計上方法について欧州等から慎重な意見も出されました。
  • 審議の結果、日本等が提案したガイドライン案をベースに、来年開催予定のIMO第79回海洋環境保護委員会(MEPC 79)でのガイドラインの承認を目指し、「陸上での排出量」及び「船上での排出量」の評価方法の詳細について、引き続き議論を進めることとなりました。

添付資料

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お問い合わせ先

国土交通省海事局 海洋・環境政策課 中川、上田、井島
TEL:03-5253-8111 (内線43-921, 43-923) 直通 03-5253-8118 FAX:03-5253-1644

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