報道・広報

既存施設を活用した省エネ型高度処理技術の導入ガイドラインを策定
~省エネルギーかつ安定的な窒素除去を実現~

平成29年3月14日

 国土交通省は、「高効率固液分離技術と二点DO制御技術を用いた下水処理の省エネ型高度処理技術」について、平成26年度より埼玉県において実証を進め、消費電力量を従来の高度処理技術の約40%に削減できることが確認できました。その成果を踏まえ、国土技術政策総合研究所は、平成29年3月14日に本技術の導入ガイドライン(案)を策定しました。
 本技術は、「前処理設備に高効率固液分離技術を採用」、「無終端水路とした反応タンクに二点DO制御技術を採用し、好気ゾーン・無酸素ゾーンを形成」することにより、既存施設を増設することなく、安定的に窒素を除去しつつ従来の高度処理より省エネルギー化できる技術です。維持管理費削減も期待できる低コスト技術として普及促進を図ってまいります。

1.背景・経緯
 下水道事業は全国の電力消費量の約 0.7%という多くのエネルギーを消費しており、省エネが課題となっています。
 そこで国土交通省では、下水道革新的技術実証事業(B-DASHプロジェクト※1)として、「高効率固液分離技術と二点DO※2制御技術を用いた省エネ型水処理技術実証研究」を平成26年度より実施し、その成果をガイドラインにまとめました。
 ※1:B-DASHプロジェクト:Breakthrough by Dynamic Approach in Sewage High Technology Project
下水道における新技術について、国土技術政策総合研究所の委託研究として、民間企業、地方公共団体、大学等が連携して行う実規模レベルの実証研究
 ※2:DO:Dissolved Oxygen(溶存酸素)
 
2.本ガイドライン(案)の公開
「高効率固液分離技術と二点DO制御技術を用いた省エネ型水処理技術導入ガイドライン(案)」
 本ガイドライン(案)は、下水道事業者が本技術の導入を検討する際に参考にできるよう、技術の概要・評価、導入検討、設計・維持管理等に関する技術的事項についてとりまとめています。また、本ガイドライン(案)は、国土技術政策総合研究所ホームページ(http://www.nilim.go.jp/lab/ecg/bdash/bdash.htm)で公開しています。

  国土交通省では、本技術を含め、B-DASHプロジェクトで実証した革新的技術を下水道事業に活用していくため、普及展開を推進してまいります。
 
3.本技術の概要及び効果(別紙参照)
 

お問い合わせ先

【B-DASHプロジェクト及び技術の普及展開について】国土交通省 水管理・国土保全局 下水道部 下水道企画課 課長補佐 安田 将広、環境技術係長 中島 智彦
TEL:03-5253-8111 (内線34-172、34-134) 直通 03-5253-8427 FAX:03-5253-1596
【ガイドラインの内容について】国土技術政策総合研究所 下水道研究部 下水処理研究室 室長 山下 洋正、主任研究官 太田 太一、藤井 都弥子
TEL:029-864-2211  直通 029-864-3933 FAX:029-864-2817

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