平成20年11月21日
国土交通省水資源部と中華人民共和国水利部は、水資源分野における技術交流を目的とした「日中水資源交流会議」を、11月26日(水)に東京で開催し、「総合水資源管理*に向けた取組」及び「環境保全」について意見交換を行うこととしましたので、お知らせします。
なお、会議の内容については、会議後、国土交通省水資源部のホームページにてお知らせいたします。
○「日中水資源交流会議」は、日中両国がそれぞれの国における水資源問題に対処する上で相互の利益の増進を図るとともに、両国間の水資源分野における技術交流を推進することを目的。
○これは、昭和59年9月、国土庁長官らが訪中した際、中国政府水利電力部と日本国政府国土庁との間で、水資源分野における日中両国間の実務者レベルによる技術交流を毎年定期的に行うことが基本的に合意されたことに基づくもの。
○昭和60年度に第1回会議を日本(東京)で開催し、以降毎年交流会議を継続。会議は、日中両国で相互に開催し、今回は第23回目。
○中国では、著しい人口の増加や産業の発展に伴い、特に湖沼の水質保全を通じた良質な水資源の確保に強い関心を持っている。また、我が国も、安全でおいしい水や豊かな環境への国民の関心が高まっているなかで、気候変動が水資源に及ぼす新たなリスクにも適応した総合水資源管理や環境保全に向けた取組を行っている。これらを踏まえて両国間で意見交換を行う予定。
※「総合水資源管理」とは
水資源について、既に顕在化している様々な課題や、今後気候変動によって渇水の頻発などの影響が懸念されることを踏まえ、水量と水質、平常時と緊急時、地表水と地下水・再生水、上・中・下流、現在直面している課題と将来予想される課題等を包括的・一体的に捉えて水資源を総合的にマネジメントする方策。
○なお、両国の代表団及び会議における発表議題は、次のとおりです。
1.代表団
日本代表団(13名)
水資源部長(団長) 上総周平
水資源部官房審議官(水資源担当) 宮本敏久
水資源部水資源政策課長 西川 智
水資源部水資源計画課長 矢野久志
水資源部水資源対策課長 斉藤一雅
水資源部水資源計画課
水資源調査室長 廣木謙三
河川局河川計画課課長補佐 岡田智幸
河川局河川環境課課長補佐 井田泰蔵
厚生労働省健康局
水道課課長補佐 吉口進朗
農林水産省農村振興局整備部
水資源課課長補佐 利根基文
環境省水・大気環境局
水環境課課長補佐 渡辺俊次
(独)水資源機構理事 久保田勝
(独)水資源機構
環境室水環境課参事役 今本博臣
中国代表団(8名)
水利部企画計画司副司長(団長) 段紅東
水利部海河水利委員会副主任 田 友
水利部発展研究センター処長 姜 斌
水利部黄河水利委員会処長 李 梅
水利部国際合作・科学技術司副所長 姜謀余
水利部水利水電科学研究員教授 楊愛民
水利部水利水電企画設計総院
高級工程師 李雲玲
水利部発展研究センター副処長 劉 蒨(りゅう せん)
2.発表議題
課題テーマ:「総合水資源管理に向けた取組」
日本側
[1]日本における総合水資源管理に向けた取組(水資源部)
[2]日本における水道の取組について~安全・安心な給水の確保~(厚生労働省)
中国側
[1]中国における全国水資源計画編成の考え方
課題テーマ:「環境保全」
日本側
[1]湖辺植生の維持管理と水質浄化(環境省)
[2]河川・湖沼における水質改善の取り組み(河川局)
[3]農業用水と農村の環境保全(農林水産省)
[4]水位変動操作にともなう沈水植物の増加が水質に与える影響について-琵琶湖を例にして-(水資源機構)
中国側
[1]中国の水に関連する生態補償メカニズムについて
[2]地域における水生態系の保全と修復