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ネタ②: ダムにしましまが見える?
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ケーキのようなしましまが!
上の写真のように、宮ヶ瀬ダムの壁を見ていると、しましまが等しい間隔であることが分かります。どうしてこうなっているのでしょうか?

実はこれは、ダムの作り方に関係があります。農業用のため池などに多い「アースダム」や「ロックフィルダム」といって、土や石を積み上げてつくるダムにはこのようなしましまがありません。宮ヶ瀬ダムのようなコンクリートダムでは、こんなしましまが見えることがあります。

コンクリートを流して固める作業を「打設」(だせつ)するといいますが、一定の場所に、一定の厚さになるようにコンクリートを打設し、固まったら上にまた打設するので、バームクーヘンみたいな「層(そう)」ができるのです。このしましまは、そうやってできたものなのでした。

宮ヶ瀬ダムの場合は、コンクリートの打設に「 RCD工法」という新しい方法がとられました。 RCD (Roller Compacted Dam-Concrete)工法とは、きめた場所にコンクリートを流していって、それを振動ローラとよばれる重たいローラーで締め固めていく方法です。 RCD工法の場合は、従来の工法よりも、しましまの幅が小さいという特徴(とくちょう)があります。



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インクラインはこうしてできた
ちなみに、宮ヶ瀬ダムには「インクライン」(写真:しましまとインクライン)といって、観光にきた人をのせて斜面をあがり、ダムの上側につれていってくれる鉄道のようなものがあって人気ですが、これはそもそもダムを作るときにコンクリートを積んだトラックを上げ下げしたものでした。それを今は観光用に使っているなんて、なかなかうまい利用の仕方ですね!

RCD工法については、このホームページ(リンク)に分かりやすい解説図が出ていますので参考にしてみてください。つかったコンクリートは200万m3で、横浜にあるランドマークタワーという大きなビルと同じくらいの量だそうです。想像もつかない量ですが・・・そういった「ダムの材料」「ダムの作り方」も1つの自由研究のネタですね。


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