ホーム >> 政策・仕事  >> 河川トップ  >> 記者発表  >> 過去情報

河川局

Topics
記者発表

3-4 水源地の活性化(手法の多様化)



     水源地の活性化に向けて、水源地の地域資源や基金の活用、人材育成、省庁間の連携等を通じた行政的な支援など、様々な取り組みが必要である。

     1) 地域づくり、流域経営等に優れた活力ある人材の育成

       水源地の活性化を実現するためには、地方公共団体、NPO等における流域経営等に優れた活力ある人材を育成することが不可欠である。そのためには、ダムに関する知識に加えて一般的な地域づくりや経営等のノウハウを兼ね備えた人材が必要であり、人材育成のための支援制度やプログラムづくり等が必要である。

     2) グランドワーク、ボランティアの支援

       自らの手で環境の保全、復元等を図ることを目的とする「市民・企業・行政のパートナーシップによるグランドワーク」や「ボランティア」が水源地で積極的に活動できるよう支援策が必要である。

     3) 間伐材等地場産品の活用

       水源地における森林資源の有効利用、林業等地場産業の活性化等を図るため、間伐材等水源地で生産される地場産品を活用していくことが必要である。

     4) 貯水池に堆積した砂利及び流入した流木の有効利用

       貯水池に堆砂した砂利は、コンクリート骨材や、盛土材としての有効活用が可能であり、水源地の収入源としても期待される。そのため、水源地の貴重な資源として、ダムの管理との整合を図りながら、土石採取料や砂利の有効利用を推進することが必要である。

       また、洪水等により流入する流木のチップ化等有効利用を推進することが必要である。

     5) ダム貯水池活用のための規制緩和

       ダム貯水池や周辺空間が、レクリエーションや環境教育など多面的かつ適正な利用に開放されるよう、ダムの管理との整合を図りながら、規制緩和を推進することが必要である。

     6) 自然環境の保全・管理を重視した施設整備(再掲)

       水源地の施設整備開発に当たっては、自然環境や自然の生産性を損なうことのない、自然環境の保全・管理を重視した整備を行うことが必要である。

     7) 質の高い自然環境の保全・整備(猛禽類の保護等ミティゲーション、ビオトープの推進、コンクリートに代わる資材の利用)(再掲)

       流域内にある質の高い自然環境は、流域全体の資産であるとの視点に立ち、猛禽類に代表される貴重な生息種の保護やミティゲーション、ビオトープの整備を推進することが必要である。

       また、水源地の付加価値を高め、流域内の生態系の保全や景観形成に資するため、自然石や木材など自然材料を用いた工法の積極的な活用を図ることが必要である。

     8) 相互交流のための施設整備

       上下流の活発な交流を図るため、相互の交流や、依存関係を深めていくことが必要であり、下流地域住民のための施設の上流地域での整備に加えて、上流の水源地住民が、下流地域で利用できる研修・交流施設の整備が必要である。

     9) ダム事業後の水源地域対策基金等の活用

       管理段階での水源地の活性化を促すための資金を確保するため、水源地域対策基金のダム事業後の活用や補償金を活用した基金の設立など財源確保策を充実することが必要である。

     10) ダム管理事務所の組織・機能強化(流域交流センター化)

       流域住民が、ダム水源地に訪れ、水源地の住民と交流が図れるよう、ダム管理事務所がハード、ソフトの両面において流域交流の核となる機関としての機能を併せ持つことが必要である。

     11) 関係省庁連絡会議の設置

       ダム水源地や流域内の諸施策について、関係する他の行政部局と連携した施策の展開を図るため、連絡調整体制を整備することが必要である。


21世紀の水源地ビジョンに戻る

Copyright© 2007 MLIT Japan. All Rights Reserved.

国土交通省 〒100-8918 東京都千代田区霞が関2-1-3

アクセス・地図(代表電話)03-5253-8111