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河川局

審議会等の情報 社会資本整備審議会河川分科会について


第22回河川整備基本方針検討小委員会
(議事録)

平成17年10月12日


2.議事
利根川水系及び淀川水系の
河川整備基本方針の策定について

(委員長) ○○でございます。
 本日は、委員の皆様にはご多用中のところご出席いただきましてまことにありがとうございます。
 それでは議事に入ります。利根川水系及び淀川水系の河川整備基本方針について審議をいただくことになりますが、本日は水利用や河川環境に関する特徴や課題につきまして、利根川水系、続いて淀川水系という順序にて審議をいただきたいと思います。
 それでは、事務局より説明をお願いいたします。
(事務局) 事務局の○○でございます。
 お手元の資料1−1でお話しさせていただきたいと思いますが、前回治水の現状ですとか、その対策等につきましての特徴と課題のお話をさせていただきましたので、今日は水利用、環境等につきましてお話をさせていただきます。
 資料1−1の利根川の分でございますが、1枚目、水利用に関するバックグラウンドを書いてございます。左上は日本の年平均降水量が1,700mmでございますけれども、利根川の流域は年平均1,300mmということで、少し低目でございます。
 一方、逆に人がたくさんお住まいになっている関係もございますので、下のグラフにございますように、一人当たりの年降水量にしますと極めて低いのが利根川の状況でございます。
 下には雨の降り方、これは大体全国同じようなものでございますけれども、山間部に多く降り、平野部には少ない形でございます。
 右上は現在水利用全体の状況のグラフを載せてございますが、総量で945m3/sの水利用がございます。これは反復利用も含めたものでございますけれども、1000m3/sに近いという、我が国の中でも1番目、2番目になるような水の利用でございます。大きくは農業用水が8割を占めている状況でございます。
 右下は給水人口を書いてございますが、大体これらの地域が給水されるエリアになってございます。
 1枚おめくりいただきまして、水利用とか利水開発等の流れについてご説明させていただきたいと思います。左側は年ごとの例えば社会経済状況でございますとか、またこれに関連して利根川水系の水の関係の経過をあわせて書いてございます。流れとしては、最初高度成長期から入らせていただきますが、人口が相当増加していく。書いてございませんが、産業も同じように相当集中してきた時代でございます。この時代は、あわせて右側にございますように、大量の地下水のくみ上げが東京その他の工業地帯等でございました。その関係で、右の上のグラフでございますけれども、地盤沈下が発生しています。その後、幾つかの地下水の規制法ができますことと、あわせてこの時代は地下水から河川水への転換がなされます。その結果、昭和50年ぐらいで地下水のくみ上げみたいなものは大体終わりまして、その後は横ばいになっている。一たん下がりましたものはまた上がるというものではございませんので横ばいが続いております結果、左にございますような赤の玉ネギ状といいますか、江東デルタの地盤標高がございます。一番ひどいところで4m70cmぐらいが沈下しております。ピンクと赤いところを含めて満潮時には水面下になる、いわゆるゼロメートル地帯でございまして、夜間人口でもここに170万とか180万ぐらいの方がお住まいになっている状況でございます。
 左に年譜もございますが、高度成長のときは、今も増加する人口、産業、それに伴いった地盤沈下の回復のための地下水から表流水への転換が水資源開発上の大きな課題でありまして、それにあわせてなされてきたことは、例えば下に矢木沢ダムの写真がございますけれども、上流域にダムをつくる手法がメインでとられてきております。
 その後、昭和37〜38年あたりはオリンピック渇水でございますが、たびたび渇水が発生いたします。幾つかの手法の中で、広域的な導水をやるべきだと展開していきます。代表的なものは利根川の水を荒川に入れる武蔵水路でございますが、これが利根川の上流で開発しました水を30m3/sぐらい送水いたしまして、埼玉県や東京の水道等として使われることになります。この時代、右下のように流況調整河川という河川と河川を結ぶネットワークがつくられます。流況調整河川は二つの川のそれぞれの流況が時々で違いますので、片方で不足していて片方が余っているようなときに、水の融通をするものと、先ほどの武蔵水路と同じような導水をしてございます。武蔵水路の広域導水も単に導水だけではなくて、このあたりの水利用の経過を見ますと、二つの大きな水系、もう少し行くと多摩川まで含めてですが、利根川、荒川、多摩川の水が結ばれたことで、非常に大きな流況調整効果といいますか、どちらかが足りないときに水が持っていけるということがこのあたりで飛躍的に伸びる時代でございました。
 1ページおめくりいただきますと、その後、そういう流れが続きますが、一つは右上でございます。さらに水が足りなくなったときの手法としまして、中流部の水資源開発がございます。写真は渡良瀬遊水地ですが、その他利根川ですと利根川の河口堰ですとか、これと同じネットワーク上にあります荒川の調節池で、要は平野部のダムみたいなものがつくられてきた時代がございます。これもいろいろな限度がありますが、その結果として今は真ん中下のようなネットワークができ上がっているわけでございます。ですから、水利用では利根川だけでなくて荒川、ひいては多摩川とか那珂川、そういうところともネットワークで結ばれて全体的な水利用が何とか成り立っている、これだけの大きな人口、産業を支えているのが利根川水系等の状況でございます。
 さらにその後、今後の話としてどうするかということもございまして、新しい整備も重要だとか、やらなければいけないことにつきまして、いろいろな施設の整備も旧来の方法でできない部分につきまして、右下のように、最近ではダム群の再編事業。これは例えばAダムとBダムがございました場合に、Aの治水容量、利水容量を少し再編する。片方のダムにあった治水を片方へ集中したり、下水を逆に集中して、トータルとしてより効率の高いもののようにやる再編、右下にございますように、ダムとダムの間を管路でつなぎまして、片方の流域で水が余っている、足りない状況のときに水を送り合うことで効率化をするような既存ストックの活用も含めた手法に今入ってきているところでございます。
 1ページおめくりいただきますと、これは参考に、左側にはよく話題になっておりますオリンピック渇水がございますが、今まで整備されてきたもので現状どの程度の効果があるものなかということで、これはいろいろなシミュレーションでございますのでそういうものとして見ていただきたいと思います。左側がオリンピック渇水と同じ規模の渇水、その当時の雨の降り方、流域の状況、流量を、現在ダムとか先ほど申し上げた幾つかの導水路等がなかった場合の状況が左のような状況ではないだろうかというものであります。現在の施設を入れますと右側の状況で、東京も含めて埼玉など一部で、まだ対処できない部分があります。これは現在建設中のダムその他で対策は進むものと思われます。
 右側は、そういった水資源開発施設等の運用のことを考えますと、利根川水系全体の低水管理といいますか、平常時の水の管理が極めて大切になってきております。これだけの複雑なネットワークでございますので、通常の川ですと例えば流水の正常な機能の維持など維持流量を決めていますので、ポイントも1点とかそのぐらいでやっているのですが、利根川の場合は管理地点配置の考え方等がございます。河川を代表する流量管理地点とか大規模な取水、導水、支川合流等による変動後の流況把握が必要となる地点、北千葉導水路や河口堰など水資源開発施設の操作上必要になる地点等をベースにいたしまして、地図に赤丸で書きましたところで多点管理をして模索してきておりますし、この辺をもう少ししっかりやっていかなければいけない状況かと思っております。
 次のページでございます。水資源開発の後、いろいろな課題の中で幾つか紹介してございます。一つは、左上は特別課題ということではございませんが、過去の歴史、先ほどのいろいろなダムとか導水路等ができました関係の平成12年ということで少しデータが古い感じで申しわけございませんが、そのぐらいの状況になってきてございます。これはフルプランが赤いもので目標値がございますけれども、フルプランの目標そのものというよりは、右側の真ん中の円グラフをごらんいただきますと、実際の取水量は「利根川の都市用水の不安定取水の割合」の左下の文字で恐縮でございます。平成16年度は年度がずれますが大きな違いはないと思いますけれども、約177m3/sが水利権になってございます。グラフで読み取りづらいのですが、施設ができていますのはギャップがございます。右側の円グラフは上水安定取水が85.7m3/s、工水安定取水が55.3m3/s、これ以外の二つ、上水の不安定取水と工水の不安定取水が33.1m3/sとか2.5m3/sでございまして、不安定取水は例えば今つくっております八ッ場ダムとか、そういうものをもとに、暫定的に水利権を出しているものが35m3/sもあるのが利根川の状況でございます。左上に線を入れようと思ったのですが、施設整備しているのと、その上に実は水利権量が存在していて、フルプランではそういうふうになるという図式でございます。
 左下は共通した全国の課題でございます。地球的なこともあると思いますけれども、全体的に年間の降水量が減ってきてございます。利根川におきましても右下のように現状の施設を、当時考えましたものから気候変動分といいますか、実力勝負を検討いたしますと、約2割の減になるような状況でございます。これは全国的にこのぐらいが今減ってきている状況で、大変心配されるところでございます。
 次のページでございますが、ちょっと話が変わりまして、河川環境でございます。これだけ大きな水系でございますので、多種多様な状況が山間部から平野部、湖までございます。利根川の上流部は渓谷がございます。イワナとかヤマメだとかいますし、またそういう景観が特徴的であります。
 少し下がりまして、渋川とか前橋の地域でございますけれども、瀬や淵が形成されるような状況でございまして、アユなどの産卵・生息の場の空間になってございます。また、植物でもオギ・ヨシ群落が特徴的になり、川らしい景観を形成しているようでございます。
 下流部へいきますと、ヨシ・カサスゲ群落の保全とございますが、青森の仏沼に次ぐ我が国有数のオオセッカの繁殖地にもなってございます。こうした面での保全も一つの課題かと思っています。
 また、利根川から分派した江戸川は右上で、一部分しか紹介できておりませんが、河口部は残された貴重な干潟がございます。特にトビハゼなどの生物がたくさん生息してございます。
 利根川の河口部までいきますとヨシ原がございましたり、汽水域に住んでおりますヒヌマイトトンボとか、そうした特徴的な生物が生息してございます。
 1枚おめくりいただきますと幾つかの支川がございますが、鬼怒川も上のほうは渓谷がある川でございますが、特徴的な話としては礫河原がございます。写真がございますが、網状の川筋の固定化、河川敷の樹林化などに伴いまして、鬼怒川独特の礫河原が減ってきてございます。その分、そういうところを生息地にしているカワラノギクなども少なくなってきている状況でございます。
 左下の小貝川は鬼怒川よりは少し緩い流れでございますが、中流にはまとまったクヌギ・エノキ林、これは県内でも有数の国蝶でございますオオムラサキの繁殖地になってございます。
 いろいろな川がございまして、綾瀬川は都市部の真ん中を流れている川でございますけれども、都市内の身近な自然としてヨシ原だとか湿地が残っているところを保全しておかないといけないのではないかと思っております。
 右上にいきますと渡良瀬川です。川そのものもございますが、その下流部に渡良瀬遊水地が約33km2、山手線内側の半分ぐらいの遊水地がございます。この中には1,500haぐらいの我が国最大のヨシ原もございます。ここに特徴的な幾つかの生物がございますが、少し乾燥化も心配されてございますので、保全をしていかないといけないという課題がございます。
 右下は霞ケ浦でございますが、琵琶湖と違って下流部の非常に低い標高での湖でございます。湖特有のいろいろな生物の生息環境でございましたり、湖岸の植生帯の再生が課題になっているという状況でございます。
 次へめくらせていただきまして、河川空間の利用という人の利用です。改めて申し上げるまでもなく、これだけの多くの人々が住んでいるところを支えている身近にある川でございますので、上流は先ほどの渓谷とか川の流れを利用したラフティング等がございますが、たくさんの方が訪れる場所になってございます。中流になりますと、川の様相は広い河川敷とかございますので、それに合わせた釣りもございますし、グライダーの滑走場だったり、広い敷地を利用した利用のされ方がしてございます。
 右上にいきましたら、渡良瀬遊水地でありますけれども、先ほどのような広大なアシ・ヨシ原でございます。熱気球とか先ほどの生物等の観察をしたいという方がにたくさん訪れる場所になってございます。霞ケ浦でございますが、これも都心に近い湖でございますので、ウィンドサーフィンその他、マリンスポーツ等が盛んでございます。
 順番が不同になりましたが、利根川の下流は佐原、潮来等、水郷としての文化も栄えてきたところでございますので、お祭りその他の地方の行事もございますし、観光としても訪れる方が非常に多うございます。
 右下の江戸川下流は都市の23区を流れるところでの貴重なオープンスペースで、グラウンドとしてかなり利用されています。応募してもなかなか当たらないぐらい、それでもまだ不足しているようであります。それから公園としての利用、河口部はハゼ釣り等が利用されています。
 次のページでございますが、水質の状況は、左上でごらんいただきますようなところで、類型が黒い線で書いています。A類型とかいろいろ書いてあります。環境基準の類型にまだクリアしていないところがオレンジ色で塗ったところです。霞ケ浦、利根川の下流部、利根川、小貝川の合流部、印旛沼、手賀沼等の利根川の横にある湖の小さいもの、綾瀬川という状況でございます。左下は江戸川の東京とその他の水道利用とされている川でございまして、従前から非常に臭い水といいますか、苦労もされてきたところですので、流水保全水路がつくられてございます。
 時間がないので細かくご説明申し上げませんが、坂川なども汚くなった生活雑排水等が入った水を、浄水場をより下流へバイパスさせるのと汚い水そのものを浄化しておりまして、グラフのようにできました後はだんだん下がってきてございまして、現在の環境基準は資料のようになっています。
 右側は綾瀬川、15年間ワーストワンの川でございます。特徴的なのは水源の大半が家庭雑排水や農業排水であるということで、山を持たない川でございます。平たい平野部だけの川でございますので、その分水質が家庭雑排水等で悪うございます。それを何とかしようということで下水道の整備をしてきたわけですが、山の流域を持たない川でございますので、水はきれいになったけれども水の量がないというおかしなことになっております。その関係で、例えば荒川の地下鉄の管の中に一部送水管を設けて荒川の水を逆走して、これは下水道が荒川南部下水道とこの辺まで持ってくるのですが、その水をまた戻すような概念でございますけれども、こういうもの。右上にございますが、桶川での下水処理水の還元とか、広域的なネットワークで水のやりとりをして水そのものを回して水質改善を図っているものでございます。
 最後のページでございますが、水質で見ていただきましたうち利根川の下流部、そこに近接する手賀沼、印旛沼、それと大きな霞ケ浦が水質の問題がございます。
 手賀沼につきましては、北千葉導水路で利根川の水を一たんくみ上げて循環させるということで供用開始をし始めてございます。
 印旛沼につきましても、いろいろな方法をいろいろな機関でみんなあわせてやろうとしております。今後具体策をしていかないといけない状況でございますが、流域対策と水の循環対策、その他を合わせ技でしないといけないかと思われます。
 利根川下流域は周りから、今申し上げた以外にもたくさんの流入支川がございます。そういうものの処理は、下水道もそうでございますし河川の浄化みたいなものもあわせて考えていかないといけない川であります。
 霞ケ浦は、右下にございますが、底泥の浚渫を相当量やってきております。年間20〜60万m3という相当な量のヘドロを浚渫、河岸、湖岸のヨシによる浄化、霞ケ浦導水は水戸を流れているほうの那珂川からトンネルで霞ケ浦の上のほうへ注水をして、水の希釈と循環を図ることをしてきております。
 底泥浚渫によりグラフにございますように、流域人口のカーブに合わせたよりは、抑えることはできておりますが改善まではいっていないのが現状ですので、こうした導水路、その他あわせて今後やっていかなければいけない状況でございます。
 以上でございます。
(委員長) ありがとうございました。
 ただいま利根川水系の特徴、特に水利用と環境問題について課題の紹介がございました。これについてご意見、ご質問などございましたら順次ご発言をお願いいたします。
 時間の制約がございますので、それぞれ地元に詳しい委員として指名させていただきますが、○○委員、ご意見ございましたらお願いいたします。
(委員) 先日の会議に引き続いての説明を今日いただいたわけですけれども、特に河川利用の関係で治水の関係が非常に大切だということがわかっておりながら、お願いベースでの話になりますけれども、少しお話しさせていただければありがたいなと思う点があります。
 1ページに河川水の利用の取水の関係がたくさん出ておりますけれども、利根川の改修が行われたときに、計画河床がどうなっていくのかということによっては、取水がしにくくなる施設が出てくる可能性があるのかなと思っております。私ども幾つかの農業用水、それから上水の取水を野田市内でも行っておりますし、私自身、江戸川改修期成同盟会の会長でございますので、そういう意味から申し上げましても江戸川でたくさんございます。そこら辺が問題が起こらないようなご配慮をお願いできればありがたいという点が1点。
 もう一つは8ページでございましたか、河川利用の関係の江戸川の下流におけるグラウンド等の施設利用の絵が出ておりますけれども、私どもの江戸川の相当上流域でございますが、こちらでも河川の高水敷を利用、占用させていただいてグラウンドをつくっておる。また先日はスカイレジャージャパンという日本全国単位での航空ショーみたいなものが行われておるのでございますが、これは旧関宿町にありますグライダーの滑空場を利用させていただいた。
 さらに申し上げますと、農業関係で、終戦のときの総理大臣でございますが、その方が終戦直後、野田へ帰ってまいりまして、酪農を推奨されました。実は千葉県内で野田が2番目の酪農の都市になっておりまして、その酪農がここの河川敷を牧草の耕作をさせていただいているという点もございます。こういう点については占用の許可をいただいてやっているわけでございますから、そちらについてはとやかく言えるような立場にあるわけではないんでございますけれども、できるだけ影響が少ないように、仮に河道の高水敷を掘削していくようなことになる場合は、そこら辺を十分ご配慮いただければありがたいという、2点ほど要望させていただきます。
 どうぞよろしくお願いいたします。
(委員長) また後で、必要に応じて事務局から回答していただくことにしまして、次に○○委員、お願いいたします。
(委員) 私の考え方といたしましては、一つは、我々の川に対する考え方です。川との闘いの歴史であったわけであります。このページの後半になりますと、利根川の恩恵を中心としておまとめになっておりますけれども、景観がどうということよりは、ずっと我々と川とは闘いの歴史が続いていた。闘いの歴史をどうするかが今回の大きなテーマではないだろうかと私は思っております。
 説明があった1ページの武蔵水路が赤で記されておりますけれども、この地点のほんのちょっと下流が破堤いたしましたのが明治43年でございます。この水は相当部分、東京へ流れたわけでありまして、その次が昭和22年のカスリーン台風によりまして栗橋近くの大利根町が決壊いたしました。それから平成10年と平成13年と、利根川の堤防に亀裂が入ってまいりましたり、あるいはそのほかにも水防工法によりまして、例えば月の輪という工法で水漏れを防いだということが平成13年の歴史として残っておりますが、この4件も我々の羽生の利根川水防事務組合の管轄の中にあるわけであります。
 そういう思いをしていますと、基本的に川と我々は闘いだ。川の恩恵に近づけば近づくほど、やはりその危険は高まってくる。川の恩恵を受けることも確かに必要だけれども、しかしそれ以上に危険を承知で近寄っていかなくてはならないという原則を、我々はしっかり身にしみておかなくてはならないと思っております。
 そういう意味では堤防が1594年から、徳川家康によりまして改修が行われたわけですけれども、その断面を見ますと、次から次への継ぎはぎのような形で堤防が築き上げられていく。そういうものを見せられると、現実に地元としてはかなり脅威の部分があって、第一に治水というものに対する考え方を最優先すべきであって、有効利用でありますとか、あるいは川の恩恵、そういうものを第2次的に考えるべきが基本的な問題ではなかろうかという考えをいたしております。
 実際に先生方は川の近くでどのような恩恵を受けているかわかりませんけれども、利根川の川幅1,000m近くの水が満々として、そこで手が洗えるような状態が起こりますと、その恐怖感は想像を絶するものがありまして、そういうものを考えると、基本的に堤防の強化というんでしょうか、治水というんでしょうか、言葉が足りない点があろうかと思いますけれども、そういう面をしっかりこの中へ盛り込むべきだ、そのように思っております。
(委員長) ありがとうございます。それでは○○委員。
(委員) 2点ほど、後でご説明していただけたらと思います。
 地盤沈下の話ですが、地盤沈下が進んでいって水資源開発は促進されなければならないという話で、それはそれで結構ですが、地盤沈下の話は東京の地盤沈下の図面があるんですけれども、利根川ですから関東平野全体の中でどのように沈下が進んでいるのか。それを表流水に切りかえたいのか、あるいはもうそれはいいのか。あるいは渇水時で緊急にやっている栃木県野木町だけが出ていますが、こういうことは関東平野の中であり得るのかどうか。これは全体の水需要のバランスを考えるとき、水資源開発の方向になるのでかなり重要かなと思いました。
 もう一つは低水管理のときに、前回ありましたが、布川を浚渫すると、この図では布川より下流の低水管理の基準点であって、河口堰は下流の基準点となっていますけれども、これはセットになって、河口堰と布川との関係は区切ることができなくて、操作上は大変重要なので、その辺どうお考えになるかをいつか聞かせていただけたらと思います。
 もう一点、これはいろいろな川でわからないんですが、高水敷というのは自然にできるものを高水敷という概念でいいんでしょうか。それとも人為的に高水敷をつくるところを高水敷というのか。「綾瀬川で下流部唯一の高水敷が形成され」と書いてあって、これは自然に形成されたような文章ですけれども、高水敷は何のためにあるのかというと、堤防が大きな要素なのかもしれないし、自然にできるものをそう言うのか、あるいは人為的に必要として形成して、それを利用していくのか、これは私の勉強不足のために一度ご説明いただければと思います。
 大事なのは2点ですけれども、いつかご説明いただけたらと思います。
 以上です。
(委員長) 今のは質問ばかりでしたし、○○委員からも質問がありましたので、事務局からそれらをまとめて、今この時点で説明できるものは説明してください。
(事務局) ○○委員からのお話は、そういうことを考えて後のものを考えろということかと思います。
 ○○委員のお話もよくわかります。次回にご紹介できるものがあれば、堤防協会をはじめとしたその辺のことについてもお話をさせていただきたいと思います。
 ○○委員からのお話でございますが、野木町のものだけ経年のグラフが書いてございますが、面的なものをご用意したいと思います。まだそういうので水資源の開発のスタンスはどうかというと、渇水になるたびに地下水へぽんと逃げて、その分地盤が下がる。地盤が下がると戻らないということからすると、これについてもこうしていくんだというきちんとしたビジョンを持った対応をしていかないといけないと思っていますが、中身についてはご用意させていただきます。
 布川とか利根川河口堰のことでございますが、舌足らずで恐縮ですが、先ほどのたくさんの管理も実際は、もっと極論すると線的なといいますか、まさに取水した後の水がなくなるところとか、その関係はまさに線としてつながっているような格好で、今おっしゃったところ以外も含め、例えば利根大堰もそうであると思っておりますので、そうしたいと思います。
 高水敷は、我々単純に使わせていただいていますのは、人工のものも自然もものも含め、堤防の横とかにできました河原全般を呼んでおりますが、厳密な整理はしておりません。
 以上でございます。
(委員長) それでは、各県の知事の代理でおいでいただいている方からもご意見を賜りたいと思います。
 それでは茨城県知事の代表の方から順次お願いします。
(委員代理) 茨城県の問題に対してのお願い的なものを申し上げたいと思います。
 1点目は利水管理ということになると思うんですけれども、茨城県は利根川の下流部に位置しているということもありますので、そういう地形ですから当然それぞれの河川の最下流になっているわけですが、広大な稲作地帯を抱えているというところでもあります。
 そういうことで、下流部でより安定的な取水ができるような適切な流量の設定をぜひお願いしたいということでございます。特に堰の下流に安定的に水が流れるようなことでの関係機関との十分な調整もお願いできないか、そういうことを1点お願いさせていただきたいと思います。
 2点目ですけれども、環境の話が先ほどいろいろありまして、その中では特に茨城県としては霞ケ浦が大きな問題であります。県政の重要な課題ということで取り組んでいるわけですけれども、霞ケ浦の利用という点もございますので、そういう点では利水の関係にもなると思うのです。今までの霞ケ浦、平地で非常に浅い沼ということもありますので、周りが市街地、また農地を抱えてなかなかきれいにならないということでありますけれども、これを踏まえて今後も努力していかなければいけないと県として思っています。これまでいろいろな施策をやっていただいているわけですけれども、今まで以上にさらなる取り組みを引き続きお願いしたいと思っています。
 茨城県としてはその2点を要望という形になりますけれども、是非お願いしたいと思います。
(委員長) 栃木県知事からお願いいたします。
(委員代理) まず利水に関しましては、これからフルプランの議論がまたされると思いますが、今ざっと説明されたことついては特段の話はございません。
 環境に対しましては、一つは自然環境と水質ということになろうかと思いますが、自然環境を保全することと河川利用がどうしても相反する部分があると思います。特に地元自治体の意向あるいは地元の地域計画等との整合ということで、特に栃木の場合は渡良瀬遊水地という広大な利用可能なところがございます。その自然保護の話と利用の話がいつも話題になりまして議論されているのですが、その辺が国とすれば説明責任といいますか、大きなビジョンを説明する必要があろうと思いますし、県あるいは地元自治体との調整といいますか、協力関係を密にしていただければと思っております。
 1点だけ、先ほど茨城県から霞ケ浦導水の話が出ました。利根川でお話しするのがいいのか那珂川の話になるのかわかりませんが、地元自治体で、特に上流の栃木県の中では茂木町という小さな町がございますが、そういうところで懸念しておることがございます。それは漁業組合、特にアユの遡上についての不安がかなりあるということでございまして、八溝地域のそれぞれの市町村がアユを売り物にして観光産業振興を大事にしているといいますか、一つの大きな産業としておりますので、ぜひ霞ケ浦導水の計画の中で漁業資源についての説明を十分にしていただきたいという要望がございます。上流の改修促進期成同盟会でありますとか、そういった会合の中に霞ケ浦導水の話が非常に出てまいります。我々もほとんど知識がないものですから、地元への不安解消という意味で説明をお願いできればと思っております。
 お願いということで恐縮でございますが、気づいた点は以上でございます。
(委員長) ありがとうございました。これについては、また次の機会に資料でもあれば用意していただくことにします。
 それでは群馬県知事からお願いします。
(委員代理) 今回は利水と環境ということでございますので、それに関して2点ほど、お願いやらお考えを聞かせていただければと思います。
 一つは、利水面につきましては最初のページからさまざまな諸課題について書かれているところはそのとおりだと思うんですが、これから将来に向かってどうなっていくのかというのがご説明がなかったものですから。と申しますのが、ここ近年、群馬県内で計画されていました直轄並びに水資源機構のダムに関して、中止ということがかなりありました。その主な理由は、将来の水需要がないということが公式な理由としてあったわけでございます。安全度を上げるとか不安定な取水を安定的に確保することはもっともだと思うんですが、全体的に、これから将来人口減少になっていく中で、本当の水需要がどういう動向になっていくのか、どのようにお考えなのかということも含めて、わかりましたら教えていただきたいと同時に、それも含めて、先ほどありました既存の施設を有効利用していくということがこれから重要な課題になってくると思うんですが、今まで開発をされてきた利水面とか治水面の施設をこれから将来に向かって、もし余裕が出てきたときに有効に活用できるということがあり得るのかどうか、そういった点についてももしお考えがありましたら教えていただきたいのが1点でございます。
 2点目は環境関係で、先ほど栃木県からアユというお話もあったわけですが、実は群馬県におきましても、アユを一つの指標にしてということがあります。河川の環境を考えたいということで、民間の団体もかなり活発に日本一のアユを取り戻そうということで活動しているんですが、先日、この中にも話題に出ました利根大堰がいわゆるアユが下流に行って成長して戻ってくるときの大きな障害になっているのではないかということで、この運用の改善なり施設の改善をお願いしに行って、水資源機構には前向きに柔軟に対応していただいて、その点感謝申し上げたいんですが、こういう面も環境という面でもし打ち出されるときには、ぜひ河川の上下流の環境のつながりを復活させていくということも対応していただければ非常にありがたいということでございます。
 以上2点、お願いします。
(委員長) それでは埼玉県知事からお願いします。
(委員代理) 私から1点だけお話しさせていただきたいと思います。
 埼玉の場合、東京区部に接する地域は非常に低地帯でございまして、河川の水質汚濁が一番大きな課題になってございます。資料9ページに綾瀬川の例が出ておりますが、地下鉄の地下を利用して水利用を図っていただいて、地元は大変喜んでおります。このほかに県管理の河川等々、同じような状況になっておりますので、水質の改善というところで清流ルネッサンスIIということが出ておりますが、これらについてぜひともお願いできればということでございます。
(委員長) 千葉県知事、お願いします。
(委員代理) 千葉県は利根川と江戸川の最下流部ということで位置しておりまして、利水面につきましては、水資源が約3分の2が利根川に依存しているということでありますから、引き続き必要な水源の確保と、渇水に対しても神経質になっているところもありますので、ぜひその点はご配慮をお願いしたい。
 環境面は、全体とすれば利根川は豊かな自然環境でありますので、その保全をお願いしたい。
 環境面と利水に絡むかもしれませんけれども、印旛沼が上水としてワーストワンになっておりますので、千葉県としても印旛沼の再生緊急行動計画というもので今努力はしているのですが、それを含めて利水環境をぜひお願いしたいということであります。
(委員長) 次に東京都知事代理の方、お願いします。
(委員代理) 東京都の場合は大部分が江戸川の下流部でございまして、その中で利水が非常に大きい側面がございます。したがいまして、今回の3ページに記載されているようなダム間の再編事業の積極的な推進をお願いしたいというのがまず1点目でございます。
 また、低地帯ということで治水の中では耐震が非常に大きい課題になってきております。今回のカトリーナ、リタに見られますように、河川の下流部で高潮区間ということもありますので、耐震の強化という面もできれば治水の害の中に含めていただけないだろうかというのが2点目でございます。
 3点目は、河川の利用という面では、河川というとどうしても自然景観が重視される側面があるのですが、東京都内の場合ではいわゆるプレジャーボートとか都市型の観光が河川の中に求められているところが大分出てきておりますので、どこまで書き込むかは別といたしまして、河川空間の利用でその点への配慮を少しいただけないかなと思っております。
(委員長) 時間が大体来てしまいましたので、今ご要請については事務局からお答えいただきたいところもございますが次回ということにしまして、特に群馬県知事から、県内ダムの計画中のものが中止になっている事例もあって、今後水需要についてはどういう将来展望だろうかということで、河川局から答えるのは立場がいろいろあるでしょうけれども、わかる範囲で次回また資料にをつくっていただきたいと思います。
 それから、下流掘削によって取水が困難になったときはどうなるのかは、一応河川事業で対応するということに理解していいですね。
(事務局) はい。
(委員長) 環境と利用が相反するケースがあるけれど、そのときはどうするのだろうかとか、今後の案を取りまとめるに当たって参考になるご意見がございましたので、これらも含めて次回以降に、あるいは案文に反映させていただきたいと思います。
 時間の関係がございますが、特にこの場でご発言は・・・・・・。
 では○○委員、どうぞ。
(委員) 工業用水のことであります。利根川流域で工業地帯がたくさんあったわけですが、ご承知のとおりの経済情勢で生産のシフト等がございまして、工業用水の需要量は停滞ということであります。
 茨城県や千葉県、房総導水路等におきましても工業用水の水利権を一部上水道に譲渡する、あるいは霞ケ浦導水でも少し規模を縮小するとのことが起きておりますし、東京都でも今考慮されているようです。
 そういう状態で、実はいろいろなことを言われる中で一番困りますのが、結局水利権にたどり着いているんです。なぜ上水道と工業用水等と農業用水は水利権が別々になっているのか。特に水道と工業用水の水利権が別になっているは、いきさつを調べようと思いつつ調べ切れないでいるのですが、事業体としては不便を感じております。もちろん補助金の関係等がありますのでいろいろ問題はあると思いますが、今の規制緩和の時代ですから、もうちょっと弾力的な運営ができるのではないかと考えております。
 事業体に水利権を与えていただく、用途は限らないことにしていただければ、この際申し上げますけれども、事業体のほうでは弾力的な運用が可能になりますし、また流域区間を自分のところの範囲外に水を送るとか、あるいは農業用水からいきなり水道取水する、工業用水からほかの用途に水道を給水する、そういうことが柔軟な運用ができるかと思います。
 河川法の関係になってしまいますが、これを機会に水利権を考えていただく時代になったのだろうと思っております。
(委員長) せっかくですから、○○委員、ご意見はございますか。
(委員) 特にございません。
(委員長) ○○委員、いかがですか。
(委員) 時間もありませんので、次回聞かせていただければということで、簡単に2つの基本的な問題をお教えいただければと思いますが、先ほど来、各県からも出ていますような利水の安全度、ご説明にもありました、この向上策は、ちょっと役割分担の問題ですけれども、河川整備基本方針の中に盛り込まれる流水の正常な機能の維持と考えていいのかどうかということです。
 フルプラン、水資源開発基本計画は一応別枠ものとして考えながら、河川整備基本方針の中にはその辺の関係はどういうふうに考えていくのか。つまり、開発がまだ終わっていないために不安定になっている水利権の問題と、既に水利権はあるけれども、それが不安定になってきているものとの関係はどう整理していくのだろうかということが一つです。
 もう一つは水質の問題ですが、環境基準があって、それに近づけるべく河川整備基本方針の中にもいろいろ盛り込まれているわけですが、そのときの考え方として、水質の問題である場合に負荷量をカットするということが一つありますし、流量を減らさないとか、場合によっては、今回の霞ケ浦のように導水をして水路をふやすということもあると思いますが、その辺の役割分担というんでしょうか、その辺の考え方、特に利根川あるいは江戸川については、この辺をどう考えたらいいのかは整理しておく必要があるやに思っておるので、基本的な考え方を次回にでも整理してお話いただければということでございます。
(委員長) 大変基本的なご提言あるいは質問でございました。すぐ説明するにしては、時間をかけてしっかり資料をつくってご説明いただいたほうがいいと思いますので、この水利権の問題、安全度の問題、恐らく利根川のみならず淀川にも関係する問題だと思いますので、次回以降で基本的な姿勢なり基本的な方向を取りまとめて再説明をしていただきたいと思います。
 あとの審議にも関係いたしますので、一応ここで閉めたいと思いますが、よろしゅうございますか。
 ひとまず本件についての質疑はこれくらいにして、次回に改めて質疑の時間をとりたいと思います。
 次回は、本日の各委員のご意見を踏まえ、治水、利水、環境全般にわたり検討すべき課題についてご審議をいただきたいと思います。
 利根川水系の関係委員としてご参加いただきました委員におかれましては、ここで退席されます。短時間の中で熱心なご審議、ご議論をいただき、また貴重なご意見をいただきましてありがとうございました。
(事務局) 委員長、どうもありがとうございました。
 次回の利根川の委員会につきましては、別途ご連絡申し上げさせていただきたいと思います。

(事務局) 引き続きまして淀川水系のご審議をお願いしたいと思います。
 淀川水系の関係委員におかれましては、お手元に配付しております資料目次をごらんいただきまして、資料について確認していただければ幸いと存じます。
 なお、○○委員より、資料配付のご依頼がございまして、A3判の「瀬田川洗堰の全閉操作の解消に向けて〜対立の100年から協調の100年へ〜」という資料を皆様に別途配付させていただいております。
 それでは委員長、よろしくお願いいたします。
(委員長) 本日は、委員の皆様にはご多用中のところご出席いただきましてまことにありがとうございます。
 それでは早速ですが、淀川水系について、事務局より説明をお願いいたします。
(事務局) それでは淀川についてご説明させていただきます。
 右肩に資料1−2と書きましたA3判のカラーの資料でお話しさせていただきます。
 前回の委員会で治水関係についてお話しさせていただきました。本日は水の利用と環境等につきましてお話しさせていただきます。時間の関係もございますので、少し雑駁な部分もございますが、ご容赦願いたいと思います。
 1ページは流域の全体的なバックグラウンドを書いてございます。流域内の人口は約1,200万人が暮らしておられますし、真ん中の図がございますが、緑が流域です。要は水が集まってくるところですが、利用しているほうはピンクのところまで広がっておりますので、給水区域の人口が1,700万人ということで大きゅうございます。琵琶湖を初め木津川、桂川、淀川等での水の利用の形態がございますので、ご案内のとおりの状況かと思います。
 その土地利用に関しては右上にございますが、県別のものでございます。
 現在の水資源施設の状況はといいますと、右下のグラフでございます。琵琶湖、淀川の水系と特徴として、相当部分を琵琶湖に依存していることが見てとれます。その他、木津川のダム群や日吉ダム等で確保しているのがこの水系の大きな特徴でございます。
 1ページおめくりいただきまして、水利用に関係する流れを書いてございます。左側は社会的・経済的な状況と水資源関係の経緯を書いてございますが、真ん中のグラフには大阪だけ書いてございます。前のページには流域全体の人口も書かせていただきましたが、一つは、人口と産業の集中が高度成長その他の時期に広まります。これを支える淀川、琵琶湖の水系でございますので、これが一つ大きな柱といいますか、このための水の開発その他が行われてきました。
 また一方、こういう水の需要が伸びたこととも相まって、東京のほうとも同じでございますが、地下水のくみ上げがなされてきます。その分、地盤沈下が進行いたしまして、この前のカトリーナではございませんが、ニューオリンズのようにゼロメートル地帯に相当たくさんの方が住んでいるのは大阪等の状況も同じでございます。この部分を、地下水に関係して規制する法律と地下水からくみ上げておりましたのを河川の水に切りかえる転換、その二つが行われて、昭和50年ぐらいから横ばいになっている状況でございます。
 この流れの中で、一つは人口、産業の集中増大、あわせて発生した地盤沈下への対応が高度成長その他のときの主たる課題でございました。この中で、琵琶湖総合開発が考えられ、結果的に琵琶湖開発事業は平成4年の完成となってございますが、長い年月をかけて琵琶湖の利用が進められています。途中途中に代表的なダムがございますが、高山ダム、青蓮寺ダム、室生ダム等の開発、施設の建設がなされているという流れでございます。
 真ん中の下は、先ほど地下水くみ上げの規制等で急激に水源を川の水へ転換しなければいけないという背景もありました関係で、水資源開発施設の整備以外に、一つは淀川の維持流量、淀川そのものを維持する流量を利水に利用するということが行われてきております。これは変なことをしていると思われるかもしれませんが、淀川の一つの水の利用計画が舟運といいますか、要は船での運搬を考えて、昔はデ・レーケその他の方々のお話も含めて考えられてきた川でございますので、舟運もだんだんなくなってきた状況、それから少しフラッシュ操作というか、下流の水をきれいにするためのものを常時流すのではなくて、フラッシュして部分的にどんと流す方法に変えるなどの工夫で、昔は137.8m3/sぐらいのものを70m3/sに、その差分を利水の方に転換しているという歴史がございます。
 右下は、幾つかの水資源開発施設等でブルーで塗ったグラフが水の開発の量でございますが、途中に平成4年ぐらいに高くなっているところが琵琶湖の開発でございます。
 1ページおめくりいただきますと、そういう中で幾つかの最近の渇水を左上に載せてございます。
 その下は、全国的な地球的な気候の影響かといわれておりますが、年間の降水量がだんだん減ってきております。今はそれを実力で評価いたしますと、例えば過去の水資源開発施設は琵琶湖の例が書いてございますが、実力8割ぐらいといいますか、当初の計画から下がってきている。これは全国的な傾向でございまして、ここ特有の話ではありませんが、そういう状況にございます。
 また、右上は水資源開発等が行われた状況で、今どういう状況にあるかというので、一つは過去の実際起きたものから想定しまして平成13年の実績取水量をもとに、ほぼ現在に近い取水状態である。昭和14〜15年に渇水がございましたので、このときの実際の雨とか水の量、平成13年の実際の取水量を重ね合わせて、シミュレーションしてございますが、これを見ますと琵琶湖の利用低水位がB.S.L−1.5mでございます。過去最低がB.S.L−1.23mですが、大きく超えてB.S.L−2mぐらいまで下がる。ほかの水融通を行いましても、青い線ぐらいでございます。一つは、これだけ大きな人口、産業を支える水系でございますので、大きな渇水時の問題について、一つきちんとした考えを持たなければいけない状況にございます。
 また、下の見にくい写真で恐縮ですが、琵琶湖そのものは周りの生物、観光といろいろなことを兼ね備えた特徴的な湖でございます。自然環境も異常な水位低下が影響を及ぼすという問題がございます。
 次のページは、自然環境について載せてございます。相当大きな水系でございますので場所により特徴が違いますが、まず淀川の三川が合流した下流部、淀川本川でございます。特徴的な話としてはワンドやたまりがございます。明治期の河川工事で人工的につくられたものでございますが、結果それが、イタセンパラ、その他の生息の場所としてビオトープを形成しているものでございまして、これが昔より減ってきていますので、この保全と、そこにすむ生物への対応をしっかり考えないといけないということが一つございます。
 真ん中下にございます下流部の汽水域では干潟が過去ございましたが、大分減少してきてございますので、汽水域の生物の保全についてしっかりやっていかないといけないという課題がございます。
 右側には鵜殿のヨシ原でございます。雅楽器に利用された良質のヨシを産出しておりますけれども、水位の関係が変わってきております。適度に冠水するというか、水につくようなことが変わってきておりますので、それに合わせた配慮をしていかなければいけないという課題がございます。これは淀川の本川です。
 1枚おめくりいただきまして琵琶湖でございますが、琵琶湖は400万年前にできた世界でも有数の古い湖でございます。ビワマス、セタシジミ等、約50種を超える固有種もございますし、1,000種以上の生物が生息・生育し、またラムサール条約の登録湿地でもございます。現状は、グラフが三つぐらい載せてありますが、湿地帯で生息するカイツブリは減少傾向にあることが一つの問題です。真ん中上は、琵琶湖特有のエビ、モロコ、フナもだんだん右肩下がりといいますか、減少している。逆に右の外来のブルーギル、オオクチバス等はどんどんふえていいます。お聞きになっているかと思いますが、こんな状況でございます。
 左下でございますが、湖岸の状況が自然環境に大きな影響を及ぼすわけです。グラフの上は昭和36年、下が平成14年ですが、左側のブルーが人工的な湖岸でございまして、その他の黄土色、緑、赤は自然の状況です。このように人工化されてきている部分がございます。
 内湖が昭和15年と平成7年が書かれてございますが、これだけ減少している。ヨシ原も減ってきています。
 右に河川と湿地との分断という絵がございます。いろいろな過去の事業もありますけれども、琵琶湖、内湖、水田等が連続したものとしていろいろな生物の空間として存在しておりましたものが、湖岸堤、その他圃場整備等でその連続性が分断されているような状況がございます。改めて申し上げるまでもなく、生物が単体としてというよりは移動空間としてどうなるか、また生物そのもののネットワークとしてどうなるかが大きく影響いたしますので、エコロジカルネットワークとしてきちんとしたものにしていかなければいけないのが大きな課題かと思います。
 次のページでございますが、琵琶湖について二つ目でございます。左上のグラフは緑の点線が平成3年ぐらいまでの水位の平均でございます。下のほうは何月と書いてございます。緑の線が一般的な動きだと思っていただければいいと思いますが、平成4年以降、現在の琵琶湖洗堰の操作では赤い実線のようになっていますので、オレンジの丸で書きましたところで急激な水位低下を生ずる場合が多くなっています。右に写真とか入れてございますが、コイ科類のものの産卵のことを考えますと、産卵しているところが水位低下で干上がってしまうということで大きなダメージを受ける。これについて、水位低下のさせ方等の改善がきちんとしていかないといけないということでございます。
 下のほうは先ほども出ましたが外来種の対策でございます。これはいろいろな機関がしっかりした対応をとっていかなければいけないわけですが、そういう問題がございます。
 次のページでございますが、淀川のほかの支川部分です。多々あるのでございますが、特徴的なものだけ言いますと、桂川は京都嵐山その他から流れてくる川でございますけれども、嵐山から下流でも8カ所ぐらいの横断の堰などがございます。これが魚類等の遡上とか降下を阻害してございますので、この改善が必要でございます。
 猪名川は兵庫県を流れておりますが、礫河原の冠水頻度が相当低下しておりまして乾燥しやすくなっておりますので、植物等が変わってきております。真ん中下にアレチウリという外来種の繁茂の状況が年代で書いてございますが、そういうものがふえているというところで問題になっているということであります。
 右は琵琶湖から下がりました宇治川でございますが、ヨシ原等がたくさんのツバメ等の採餌・繁殖の場となってきております。もう少し上ではセコカワニナの生息環境にいい箇所がございますので、こういうものを保全していかなければいけないのではないか。生物でございますから、個体だけを追いかけるのは正しくありませんが、特徴的なものを書かせていただいております。
 木津川の下流は瀬と淵が構成されている場所でございます。タナゴ類が生息するたまりを保全する必要がございましたり、その上流は特徴的なものとしてオオサンショウウオが生息する渓流環境でございますので、これについての対応も考えていく必要があるものであります。
 次のページは利用の状況でございます。昔からこれだけたくさんの方が周りにお住まいになっている地域でございますので、真ん中の地図は市街地や農地の分布状況を載せてございますが、改めて申し上げるまでもなく、下流は密集市街地になってございますので、国営の淀川河川公園がございます。利用者の数もふえている状況にございます。こういう都市の中でのオープンスペースとしての利用が盛んです。上流へいきますと、湖とかそれぞれの川での利用がございます。
 右上に課題が幾つか書いてございますけれども、公園とかグラウンドに利用されていますが、生態系との調和といいますか、そういうところがグラウンドその他がある場所でございましたりするので、そこのきちんとした見直し等が求められております。
 また国営公園の話として、木陰がなくて夏と冬の客が少ないということもございます。これは公園の木陰だけではなくて、水、緑などエコロジカルなネットワークとしてつながるようなことを考えておく必要があるのではないかと思われています。
 マリンスポーツ等も右側に写真がございますが、これに類した問題も出てございますので、こういう利用の面での対応を考えておかないといけないような状況であります。
 最後のページは水質でございます。左上のグラフの一番上の赤い線が桂川で、桂川が一番高かったわけです。その下の赤い丸の線が淀川の下流部の本川でございますが、その他の川は似たようなところにございます。ほとんど一定の状況にございますが、桂川、木津川で一部水質が悪いところが残っているのが本川の状況でございます。
 琵琶湖の水質でございますが、北湖が青い線、南湖が赤い線でございます。南湖がご案内のとおり、大体水質が悪くなっています。水質環境基準が1mg/lというギャップの部分をまた今後、いろいろな機関をあわせてやっていかなければいけないものかと思われます。
 右上の真ん中は、赤い点線で書きましたところが今の基準をオーバーしているところでございます。下には滋賀県のあたり、琵琶湖の周りでも相当な経済活動、特に全国でも平均から上の滋賀の状況でございますので、いろいろな集積がさらに進んでございます。こういう中での水質対策。実際、河川事業としては底質の改善としての浚渫、流入河川の対策をしておりますのと、またほかもあわせて市街地の排水浄化対策が真ん中の絵のようにございますけれども、こういった植生で一たん通しまして水をきれいにするもの、また農業の中では循環かんがいということで汚れを外へ出さないやり方等の工夫がされている状況でございます。
 以上でございます。
(委員長) ありがとうございました。
 ただいま淀川水系の水利用、環境に関して特徴や課題の紹介がございました。これに基づきまして、皆様のご意見、ご質問をお伺いしたいと思います。
 効率的に進めるために、またご意見がありましたら順次手を挙げていただきたいと思いますが、私からまず指名させていただきます。地元に詳しい委員としてご出席の○○委員からお願いします。
(委員) 私からは、これからは「利水の危機管理」という発想が必要ではないかということで一言申し上げたいと思います。
 近年、水需要が減少傾向にあるということで、それを前提にさまざまな論議が進められる傾向がございますが、長期的に見て果たしてそれでいいのかとこのごろつくづく感じております。気象の傾向が大きく変化しておりまして、局地的な集中豪雨が多い一方で、全体的には小雨化の傾向があり、先ほども説明がございましたが、渇水も頻発するようになっております。地球温暖化の影響が指摘されており、今後ますますこの傾向が強まると言われております。
 そうした中で、常に大切な水を確保して、暮らしの安心を確保しておくということが必要だと思います。特にこれからますます高齢社会になります。ひとり暮らしの高齢者がふえてきます。そのような中で取水制限あるいは給水制限という事態は深刻な影響を与えます。高層マンションの多い都市部ではなおさらのことと思います。現に琵琶湖淀川水系で過去に起きた最大の渇水である昭和14年渇水が再来したら、京阪神地域に必要な水を供給すれば琵琶湖の水位は、先ほど最低水位B.S.L−1.5mという話がございましたが、これを大きく割ると、国のほうでシミュレーションされた結果が出ております。
 したがいまして、一時的な水需給の動向のみではなく、長期的な気象変動や社会構造の変化も考慮して、万が一の事態に備えるという「利水の危機管理」の発想で臨むことが大変必要ではないかと考えております。
(委員長) ありがとうございました。
 それでは○○委員、お願いします。
(委員) 利水と環境の2点につきまして、意見を申し上げたいと思います。
 利水につきましては、ご承知のように、近年社会情勢の変化によりまして、利水を取り巻く環境が大変変化しております。この変化に対応した利水環境をいかに整えるかということが課題であると思っております。
 このことにつきましては、近畿地方整備局におかれまして、昨年5月発表されました淀川水系河川整備計画基礎案がございますが、この中で当面する課題が整理されておりまして、取り組むべき方向の案が示されております。これは前回、淀川水系流域委員会について今回説明するようにということでございましたが、案が示されております。すなわち、この利水に関しては水需要の抑制と渇水への対応という二つの柱を挙げられまして、具体的には水需要の精査・確認、水利権の見直しと用途転用、さらには既存の水資源開発施設の再編と運用の見直しに取り組むとされております。
 細部は別にしまして、流域の課題あるいは取り組みの方向について、私は的確にとらまえられて方向づけがなされたものと思っております。大局的にはこのような方向で方針がなされまして、整備計画に決定されるように、そして早期に対策が講じられることを期待するものであります。
 なお、地元の河川事情から申し上げますと、寝屋川流域に、淀川から浄化用水が入っておりますが、この淀川からの浄化水、そして旧淀川の水量の確保、あるいは説明にもございましたが、淀川大堰下流の汽水域の問題が地元課題としてはございます。いずれにしても水は流域共有の貴重な財産であるという認識に立ちまして、基礎案でも示されておりますが、利水者と自治体等関係機関、住民との連携を一層強化していくことが必要であると思っております。
 環境につきましても、先ほどの基礎案の中で当面取り組むべき方向が案として示されてございます。この案につきましても流域委員会で、この委員会には環境専門の先生方が大変多いわけでございますが、委員会内部の討議を参考にしてまとめられたものと拝察いたしております。整備計画に反映していただきますにしても多くのものがあると思っておりますので、そのようなことでお願いしたいと思っております。
 1点、利用という観点から考えますと、既にご説明の中で触れられましたけれども、基礎案の中で再考を願いたい点がございます。それは河川敷の利用という点でございますが、この基礎案の中では川でなければできない利用、川に生かされた利用という観点に立って従来進められてきた公園整備のあり方を見直すべきではないかということが言われております。つまりスポーツ施設などは縮小していくということで基本的な姿勢が示されているわけですが、ご承知のとおり淀川は、説明にもございましたが、広大な空間を持ち、過密の大阪大都市にとって府民が憩える貴重な空間でございます。これはまことに貴重な財産であると思っております。
 したがいまして、これまで計画的に整備され、500万人を超える年間の利用者がございますが、大阪府も沿川市町村もこの推進は要望しておるところでございまして、ワンドとかヨシ原の整備あるいは干潟の再生などが既に行われておりますけれども、こういった整備と共存しながら、あるいはすみ分けながら整備するという方向でまとめていただきたいと思っております。
(委員長) ありがとうございました。
 この整備計画基礎案は今日のご説明には入っていないですね。必要であれば次回にまた。
(事務局) 整理してご用意します。
(委員長) お願いします。
 では○○委員、お願いいたします。
(委員) 利水面において、先ほどの利根川でもあったのですが、一方でフルプランで整備を審議する内容にするのかもわかりませんが、淀川で検討されているいろいろな内容で、少雨化傾向とかそういう形での安全度の実力低下、実際の現在の水需要の実態値、水利権量、こういう形のものを見ましたときに、今後ともどう推移するかという形を考えていかなければならないと思うわけですが、水需要の実態、そういう形のものがいろいろな要因で、従前に比べると減ってきているということからして、平常時においてはほぼバランスしている状況で、危機管理としてのとらえ方をどう考えていくかという形のものが志向されなければならないだろうと思っております。
 先ほどの琵琶湖の昭和14年、昭和15年の既往最大渇水においてもいろいろな予測を踏まえた形で渇水の調整、あるいは取水制限の開始時期をもう少し早める形で危機管理をもう少し緩和できる展開、そういった形のものももう少し議論される形で、そういうものも緩和策として描けるのではないかという感じもしております。このあたり、今後の水需要の動向と水利権量、水需要の動向については先ほどありましたように、水需要の抑制という形の施策展開が進むことを望むと同時に、できるだけ川に水を戻す形の方向を描く必要を強く思っておるところでございます。
 先ほど河川敷の利用ということがございまして、高度利用という形のいき方がありますが、猪名川については65%の河川敷があの空間において押し合いへし合いで使うという実態を見ますと、猪名川だけかもしれませんが、そういう使い方をできるだけ減らす方向での整備のあり方を展開すべきではないかと少し思っております。
(委員長) 水利権の問題あるいはまた危機管理の問題と、大変重要なご提言がございまして、あるいは先ほどの利根川でも、現に施設ができない不安定さ、あるいは利水の安全度が年とともに低下しているという気象条件からの低下の問題、あるいはそれらを組み合わせて、抑制策も含めて、あるいは基礎案で検討されているなら基礎案でも結構ですし、最悪の事態、どういうことになるかということは一応横目で見ながら計画決定したほうがいいと思いますので、事務局でそれなりの作業はしていただきたいと思います。
 次回以降に、作業ができ次第、説明をお願いしたいと思います。
 時間の都合がございますので、早速ですが地元からご出席の知事からもご意見を伺いたいと思います。
 まず滋賀県知事からお願いいたします。
(委員) 前回はちょうど県議会の本会議でございましたので、残念ながら失礼しました。これからはぜひしっかり出てきたいと思っています。
 今日は利水と環境ということがテーマでございますので、そうしたことから私ども地元として1点申し上げたいと思います。
 まず琵琶湖、淀川の水問題を考えるときに、琵琶湖の特色というか特徴というか特性、この辺をぜひ、単なる川ではないという部分を十分ご理解いただきたいなと常々思います。
 と申しますのは、琵琶湖は言うまでもありませんけれども自然湖です。ところが、よく近畿の水瓶といわれます。水瓶といってしまいますとこれは極めて無機質なものになっちゃうんですが、実は琵琶湖は見事な生き物です。本当にすごい。小さな宇宙と言ってもいいほど、生態系を有している生き物だということをつくづく思います。これは400万年前からあるという世界屈指の古代湖であるということももちろんあります。したがって、そこに琵琶湖でしかいない固有種が生きていることからしても、生物の宝庫とも言われていますが、ともあれこの大きな湖は間違いなしに生き物です。
 生き物である琵琶湖が、それも尾瀬沼のような単なる原生の自然というのではなくて、周りに人間が住んでいるということ、しかもその人間の数も、滋賀県は今138万人になったのですが、着実に人口がふえておりまして、先ほどの資料の最後のページにもありましたが、それだけではなくて2030年まで日本で唯一人口が増加し続ける県であることが国立人口問題研究所の発表でございました。そのように人間が住んでいること、あるいは活動しているということでございますので、私のような立場は県民の命・財産が琵琶湖の恩恵に浴すと同時に、その脅威にさらされることに絶えず悩まされるところでございます。そうした中で、近畿1,400万人の飲料水源であり、産業活動を支えるということでございますので、これを流域の財産としてしっかり守っていかなければいけないと考えております。
 ただ、生き物であるだけに守るのは簡単な話ではなくて、人間がどういう暮らしをするかによって、湖という自然が簡単に壊れてしまうという危険もありますし、またそうしたことになれば取り戻すのはとてつもない話になってしまうということですから、何はともあれこの自然の宝庫をきちんと未来に健全な姿で伝えていかなければいけない、こんなことを県民を挙げて痛切に感じております。
 そうした中で水質問題は、先ほどもデータにありましたように、ものによっては回復しているものもありますが、まだまだというところもありまして一進一退でございますが、間違いなしに人口が大きくふえている中で、あるいは、産業活動を非常に活発にしてきている中でほぼ横ばい状態に汚染の進行をとめているということまでは来ていると思っております。
 しかもこの水を守るためには、水だけではなくて山から守らないと水は守れないということで、県では県民の皆さんに新しく森林づくりの県民税を一人800円ご負担いただくことを制度化しておりますが、そのように努力しております。
 ところが近年、先ほども話題になりましたが、渇水が頻繁に発生しているということが実態としてございます。例えばこの10年間に琵琶湖の水位が−90cmを割ったことが4回起こりました。そしてこの水位が下がりますと、琵琶湖の湖辺は浅瀬になっているわけですが、あるいは海と違って岸壁になっていないところが多いわけですが、そこに実は植物あるいは魚、その他いろいろな生き物が生きております。卵を産みます、育ちます。鳥もそうです。そういうところが水位低下を起こしますと、これまた見事に壊れてしまうということでございまして、そうしたことが先ほども資料に出てまいりましたが、琵琶湖固有の魚が減ってきている原因の一つになっています。もちろん外来魚等の被害も大きい、あるいはカワウの被害も出ております。しかし、同時に水位低下が生態系を壊していることがいろいろなことでわかってまいりましたので、そういう意味で水位の、特に渇水に備える影響を真剣に考えなければいけない状況にございます。
 そこで特に私どもが最近思うことですが、琵琶湖総合開発ということで、下流の皆さんから、水位を下げてでも下流に水が欲しいということで特別立法がつくられ、国家的プロジェクトとして進めてきました。毎秒40m3/s送るために琵琶湖の利用水位をマイナス1.5mまで下げてもいいという状況をつくって、そういうことにこたえようということでやってまいりました。そして、琵琶湖開発事業そのものは一応完成したわけですが、そういう中で今度河川法の改正によって環境が、流域の水の管理・整備に大きな柱として加わったわけですが、淀川の河水統制の事業あるいは琵琶湖総合開発というように、人間が琵琶湖の水をもっと利用しようということでやってきて琵琶湖総合開発をやったわけです。あのときは使える水はできるだけ使おうという発想できたのですが、もはやここへきますと、これからの琵琶湖は限りなく今のままの姿にする、また積極的に今までやってきたことも含めて回復するぐらいの発想の転換というか哲学の転換が求められているということだと思います。
 琵琶湖総合開発の時にマイナス1.5mまで下げるという話は、人間の知恵の限界点としてみんなが考えたことであって、安易にそれに頼ってはいけないということだと考えなければいけないと思っております。
 ところが、この間もダムの方針が近畿地方整備局から発表されたのですが、水位をさらにいじるという話が入っておりました。琵琶湖は自然湖でございますから、人為的に操作するのは琵琶湖開発が精いっぱいということで、それもできるだけ自然に負荷をかけない、影響を与えない管理をすることが、より人間の知恵として求められている。そのことによって、生態系を保全する、あるいは水系全体の河川整備等も考えるようにしていかなければいけないのではないかと強く思っております。
 そういうことで、端的な話として、丹生ダム・大戸川ダムというのが、今回のダム方針で当初の計画が大幅に変わるという案が出されておりますが、私ども、これは治水面ももちろんですが、利水環境の面からも、そしてまた長期的視点で考えれば、ビジョンを持ってきちんと考えれば、安易にそういうことはできないのではないかと思っております。
 なお、前回は治水ということでございましたので、副知事から私どものことを触れさせていただいて、特に瀬田川洗堰の全閉問題について、私どもとしてはぜひ解消してほしいと申し上げさせていただいておりましたが、今日は資料を用意いたしましたので先ほど配っていただきました。説明はいたしませんが、ぜひ過去の経緯なり現在の状況、そして将来のことを考えて、琵琶湖の天然の湖というこの自然湖の意味をきちんと押さえた上で、人間がいろいろな意味でうまくコントロールするといいますか、利用するというか、そういうことを考えていくことが大事だと思っております。表題にも書かせてもらっておりますように、どうしても上下流は対立しますし、特にこの閉鎖性水域の上流ということで単なる河川の上流と下流とは構造的な違いがございますので、そういう対立の100年から洗堰ができて100年たちましたので、これからは協調の100年にするように、対立のない条理のある治水計画あるいは河川整備計画にしていただきたい、こんなことを思っております。
(委員長) この資料は、次回以降で機会がありましたらまたご説明をお願いしたいと思います。
 それでは京都府知事から、ご意見をいただきたいと思います。
(委員代理) 1点だけ簡単に。先ほどもございましたが、河川の利用についてでございます。整備局で、河川整備計画基礎案で川でなければできない利用、川に生かされる利用を基本にするという方針のもとで、グラウンド、スポーツ施設などについては縮小していく方向を打ち出されております。三川合流域等で昭和30年代前半までは子供たちが、海水浴といっておりましたけれども、川遊びをしておりまして、川に親しむという意味では川でなければできない利用という方向性は長期的に目指していくべきではないかと考えております。しかしながら実態的に、三川の中流部、上流部の利用におきまして、スポーツ施設を縮小していくという方向がかなり強く打ち出されているかのように感じており、現在の状況、実態、自然環境へ与える影響等を総合的に考えたときに、もう少しバランス等を考えていただくことが必要で、野球少年やサッカー少年を川から追い出しかねないようなことになることは避けるべきじゃないかと思います。全体的な大きな方向としては理解をいたしますけれども、弾力的でバランスある対応をお願いしたいということでございます
(委員長) 大阪府知事、お願いします。
(委員代理) 私からは利用についての観点から意見がございます。
 一つは、府民市民の活動の場ということで別の委員の方からお話がございましたので、これについては同感でございます。
 もう一点、水上交通という観点。現在、イベント的な使用とか、淀川の場合では砂利の採取、砂利船の運用ぐらいしかできていませんが、それらの重要な役目として震災時の防災活動ということで大変重要な交通路、しかも町とつなぐということで河川と町の間の防災拠点という役目も大いにあると思っていますので、そういうところについても方針の中には記載いただけたらと思っております。
(委員長) 兵庫県知事、お願いします。
(委員代理) 先ほど環境の議論が利水の議論にあわせて出てまいりましたが、環境の議論は我々としても大事だと思っております。先ほど滋賀県の知事が−150cm下げることは限界ではないか、下げればいいというものではないということで考えたらどうかということについては賛同するところでございます。
 ただ一方で、渇水のときに本当に水が必要であることをどれだけ水利用者に知ってもらうのかというところも、きちんとしていかなければいけないと考えております。兵庫県としても琵琶湖に依存していますから、協調関係の中で知恵を出してまいりたいと思っているところです。
(委員長) 奈良県知事、お願いします。
(委員代理) 奈良県はご承知のように上流域で県内が少し入っていることと、大和川とあわせ県内の水道を淀川に依存しているところでございます。
 特に室生川上流は非常に自然豊かなところで、室生寺を初めとした歴史文化あるいは観光施設等々がございますので、そういう面でどうしても淀川というとメインの本川に目がいきがちなんですが、上流の渓谷美も含めて非常に美しい自然を持っているということも少しご理解いただければなと思っております。
 室生ダムの関係で、若干最近アオコが発生していた等の状況もございまして、上流においても水質の問題が生じてきていることにつきましても若干ご指摘しておきたいと思います。
(委員長) 各県の知事から一通りご意見を承りましたが、淀川関係は議論がおくれて始まりましたので、あと10分ぐらいでしょうか、ほかの委員からご意見を賜りたいと思います。
 ご意見のある方は挙手をお願いします。
 どうぞ、○○委員。
(委員) 教えていただきたいのですが、舟運などに使われていた河川維持用水を工業用水、都市用水として転用したわけですね。そのときに都市用水あるいは工業用水としての水利権は発生しているんですか。
(委員長) これは事務局からお願いします。
(事務局) 発生しております
(委員) 実は、これはいわば緊急避難的にやったわけですよね。しかも、もともと川が持っていた水量を開発費用をかけずに工水あるいは都市用水に使って、その辺が永久にそのまま続いてよろしいんでしょうか。
(事務局) 緊急避難ということではなくて、水の利用としては恒常的なものとして転換している。ただ、もともと必要な維持流量は、この委員会の中でほかの河川のときもご議論いただきましたのとここは少し変わっておりまして、雑駁な説明だったのですが、もともと河川の舟運を意図してワンドのための水制とか水量だとかそういうものであったので、舟運されたとともにその分を回した、そういう状況変化を踏まえてですね。
(委員) 先ほど○○知事がおっしゃったように、上流が非常な痛みを持って天然湖沼から水を供給しているのに、下流は船を廃止するだけでやすやすと、あるいは開発コストをかけないで工水なり都市用水を得ていいのでしょうかという私の素朴な疑問ですが。せいぜいもう一回見直すべき対象にすべきではないかというのが私のもう少し突っ込んだ意見です。
(事務局) 十分なお答えかどうかわかりませんが、こういうことをしなければ水系全体としては、また琵琶湖にさらなるお願いをしないといけないのか、ほかのところでダムをつくらないといけないのかという足し算・引き算の関係だと思いますので、水系全体の中で再利用できるものとか、今流れているものを利用できるもの、どこか新しくためないといけないもの、そういうバランスの中でのことかと思います。
(委員) 利水としての精査・確認の対象にはすべきだと思うんですね。
(委員長) しっかり議論してください。
(事務局) また後でお願いいたします
(委員長) 水利権問題については、先ほど○○委員からは利根川でございました。結局一般原則論を踏まえつつ利根川とか淀川みたいな大河川では生み出す悩みを考えながら、その痛みの感度をみんなで味わいながら決めていくのがいいのじゃないか。議論だけでは決して決まるものではないと思いまして、あえて議論していただいたわけです。それらも含めて、先ほどの危機管理というか、史上最大の渇水になったときは本当にどうするのか。需要抑制はいいんですが、それではどれだけ抑制するのか、そのときはどういうふうに断水するのか、若干感度を知っていると議論がしやすいと思いますの。そういう意味で事務局で作業してもらいながら、下流の維持用水の転換問題もそういうときはどう扱うか、通常の用水はどう扱うか、こういう大きな河川がある程度方向を決めるのではないかと思います。ひとつ悩みがわかるような資料を出していただくとありがたいと思います。
 そのほかにご意見はございますか。○○委員。
(委員) 大変重要な問題が地元の方からもお話が出て、委員長が今まさにまとめられたところですが、水利権の問題あるいは治水の方針とか相対する論理があるときに、それをどう決定するか、この小委員会そのものがどういう決定プロセスを持っているかということを最初にお聞きしたいんですが、国際的にも水の問題が上下流で起こるときに、よくやる手続は、委員長が今おっしゃったことと非常に近いわけですが、国が違う場合には両国の専門家がどのくらいの感度があるのかということをお互いに出て吟味する。協議をしながら、その結果を次々と行政担当者あるいは政治の代表者に伝えていく、そうしながら意思決定をしていくというプロセスがあるのですが、国内の治水、利水あるいは環境にかかわる問題を最終的にこの小委員会がある案をつくるわけですけれども、その案をつくっていくプロセス、この中の合意のプロセスはどうあるのかということをお聞きしたいと思います。
(委員長) まさに今議論していることがプロセスだと思います。私どもは国土交通大臣から指名を受けてやっておりますので大臣に報告するわけですが、国土交通省になってからは、この検討小委員会に各都道府県知事にも実質参加していただいて議論して、同じ場で議論すれば、自分の言い分だけ通ればこんないいことはなのですが、限られた淀川の水量や、あるいは洪水の破壊力をみんなでどう分担するかは、自分も痛んでいるけれども相手も痛んでいる、その痛みの程度互いに実感し合うことによって、この程度がお互いに妥当ということで合意がなされるんでしょうし、各委員が合意しなければ河川整備基本方針は決まらないということだと思っております。
 したがって、ここの審議は大変重要なプロセスだと思っておりますので、どしどし意見を言ってもらいながら、そうは言うけれども相手も痛んでいるのだとわかっていただくことが大事ではないかと思います。
 基本論はそういうことですけれども、具体的にご質問があったらお願いいたします。
 ○○委員、どうぞ。
(委員) 今のお話と関連するのですが、前回から話を聞いていますと、まさに淀川と利根川は国際河川で、地域間の要望とか利害が違うわけですね。それをここで初めて議論するのではなくて、利根川ではいつできたのか知りませんけれども、利根川方式という治水の負担方式がある。その話も少し出していただきたいんです。今までどういう地域間の調整のプロセスがあったかということ。これは利根川についてお願いしたいのですが、淀川については今日滋賀県から資料が出ていますけれども、一つは琵琶湖総合開発特別措置法のときに、ある一定の地域間の協定みたいなものができたと理解しています。それがどういうレベルにあって、今度瀬田川洗堰についてどうか。今までの経緯をできたら整理して説明していただければと思います。
(委員長) 淀川は淀川として、例えば琵琶湖総合開発事業のときの経緯を資料に作成してもらえばいいのじゃないかと思いますが、中でどういう議論が出たといっても、結果論としてはそのときこういうふうにまとまった、またこの時期はこういうことで進められたということでいいですか。
(委員) 結構です。
(委員長) 利根川は利根川方式があるでしょうし、淀川は淀川方式があって・・・・・・。
(委員) それはまた非常にいいことだと思います、恐らく国土交通省の方とか地元の方はご存じでしょうけれども、意外と我々一般の者はそういうことを知らないんですね。今まで非常に苦労して、むしろオープンではなくて個々にやっておられたのかどうかわかりませんけれども、余り表に出ていないので、その辺をオープンにして、苦労をお知らせいただければという意味もあります。
(委員長) オープンにしていいところと、しては悪いところといろいろあるかもしれませんが、オープンにできるところはオープンにしていただくということで、それぞれ責任ある人たちがそれぞれの県民、住民を納得させる、あるいは納得させなければならないというご苦労もなさっているわけなので、それらを見守りながら、我々としては合意に達する努力をしたいと思います。
 そのほかにご意見。どうぞ、○○委員。
(委員) ○○委員の話のついでですが、各流域に渇水協議会がありますね。もう一つは、水質事故等に伴う水質の連絡組織があるはずなので、上下流問題の一つとして少しご報告いただけるといいと思っています。
(委員長) これは追加していただけますか。
 ○○委員はいかがですか。
(委員) 特にございません。
(委員長) ○○委員は。
(委員) 一つ、次回のお願いですが、当然資料として準備されていると思うんですけれども、流水の正常な機能の維持の沙流川とか紀ノ川のときにつくっていただいたようなわかりやすいもの、例えば水質の場合はこれぐらいの流量、自然保護の場合はこれくらいという、各地点ごとの縦断図的なものをつくっていただいていましたけれども、ああいうものをぜひ。大変大きな水域なのでつくりにくいのかもしれませんが、見やすく整理していただければありがたいと思います。
(委員長) ○○委員。
(委員) 先ほどから利根川と淀川は環境問題と治水問題との関連を常に意識して検討していかないといけないと思ってずっと聞いております。すなわち、前回の議論も含めまして、余裕の無い河道でのぎりぎりの治水問題を議論しているときに、環境問題について環境だけでこうあってほしいというわけにはいかない問題がたくさんあると思います。
 その中で私が思ったのが、今日の利根川がそうでしたが、環境的に水際をどうするのかということが問題になっているわけです。一方において、前回の治水の議論の中では河道の掘削をするという議論も出てきています。掘削することによって河道の流下能力が増すでしょうけれども、水位が下がる問題も関連してくることになると、河道の断面のあり方が必要になります。全川にわたってではなくて、環境的に問題のあるところとか治水的問題のあるところについては、従来のように完全な複断面形に固執しないで、もう少し自由度のある断面形に変えていくことによって、治水上も環境上も相当救われる問題が出てくるのではないのか。特に利根川と淀川の場合についてはそれを感じます。
 といいますのは、一つの方策としては完全な複断面にして流下能力を上げると低水路を掘り下げるわけですから、ふだんの状態では高水敷は乾燥化するという問題もありますから、そうすることによって樹木が生えてきたり治水上のいろいろな問題も出てくる。環境上の良い問題もあるかもわかりませんが、治水上の問題も出てくる。そういった視点で利根川と淀川の課題を検討しなければならない。話の中で行政的にどうとか、環境的にどうという話が多く出てきまして、これはいずれも大事ですけれども、私の目から見ると、もう少し問題箇所で水理的にどんなことが言えるのか。例えば狭窄部の問題にしろ断面形にしろ、どこまでわかっていて、それら最低限の情報を踏まえて環境と治水の問題をうまく組み合わせて、全川で解決するというよりも、個別の問題場所の解決を図っていくことが大変大事ではないかと考えております。
(委員長) 時間も過ぎましたので、この辺で閉めたいと思いますが、以後十分議論する場をつくっていただけると思います。
 なお、今日は流域委員会あるいは近畿地方整備局の河川整備計画の基礎案等の話が出ましたので、この委員会としてはこれらをどう考えていくのか、一つの参考なのか、かなり重要な判断点になるのか、私の考えではこの委員会で議論するのはフリーで、あえて知事等もご出席いただいた中で物事を決めていくべきだと思います。また流域委員会は流域委員会で河川に関心がある方のご意見をいただいたものとして尊重はいたしますが、最終的には府県知事ご列席の中で決めていくのが筋であり、我々の委員会はそういう使命だと思っています。その辺について次回資料を出していただくときに、河川局としてはどういう位置づけにしていくのかのご意見を伺えればありがたいと思います。
 以上で本日の議論は閉めたいと存じます。
 各委員には本議題につきまして、短時間の中で熱心なご審議、ご議論をいただき、また貴重なご意見をいただきましてありがとうございました。
 次回は本日の各委員のご意見も踏まえ、治水、利水、環境全般にわたり検討すべき課題についてご審議をいただきたいと思います。
 最後に、本日の議事録につきましては、内容について各委員のご確認を得た後、発言者の氏名を除いて国土交通省大臣官房広報課及びインターネットにおいて一般に公開することとします。
 本日の議題は以上でございます。
(事務局) 委員長、どうもありがとうございました。




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