水管理・国土保全

  

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留萌川の主な災害

過去の被災状況と河川改修の状況
地形的特徴
 留萌川流域は、比較的標高の低い(100~200m級)山地が連なっており、留萌川はその山地の間を縫うように蛇行しながら日本海に注いでいます。
 流域面積270平方キロメートルのうち、山地面積は232平方キロメートルで流域面積の86%を占め、平地面積の少ない山間地河川です。そのため、ひとたび洪水が起きると、少ない平地にあふれた水が集中し、大きな被害を引き起こすことになります。


発生日 発生原因 被災市町村 被害状況
1955年(昭和30年) 低気圧 留萌市 留萌市家屋浸水986戸、橋梁流失5カ所、道路損壊3カ所、国鉄留萌線、羽幌線不通、農地被害400ha
1955年(昭和30年) 停滞前線 留萌市 家屋全壊6戸、同半壊15戸、同浸水3,135戸、橋梁流失14カ所、道路損壊33カ所、農地被害1,882ha
1975年(昭和50年) 台風6号 留萌市 留萌市家屋浸水44戸、橋梁流失1カ所、道路損壊1カ所、農地被害219ha
1975年(昭和50年) 低気圧 留萌市 留萌市家屋浸水91戸、橋梁流失5カ所、道路損壊1カ所、農地被害355ha
1981年(昭和56年) 停滞前線 留萌市 家屋半壊1戸、同浸水220戸(床上95、床下125)、橋梁流失10カ所、道路損壊58カ所、国道・JR等不通、農地被害504ha
1988年(昭和63年) 停滞前線 留萌市 家屋浸水3,376戸(床上1,270、床下2,106)、橋梁流失13カ所、道路損壊74カ所、土砂くずれ62カ所、国道・JR等不通、農地被害623ha



既往最大規模洪水(昭和63年洪水)
 留萌川における代表的な洪水としては、昭和30年7月、同年8月、昭和50年8月、同年9月、昭和56年8月、昭和63年8月洪水が挙げられます。
 これらの洪水の中でも特筆すべき洪水は昭和63年8月洪水であり、この洪水により、各地で計画高水位を超える既往最高水位を記録し、上中流部の低平地の大部分が冠水し、さらには、人口が集中する下流市街地の約1/3が浸水し、留萌市の都市機能は数日間にわたって完全に麻痺しました。
 3,376 戸(全家屋数の約26%)が浸水したほか、被災人口は9,499 人(全体市民の約28%)、浸水面積は1,290ha(流域平地面積の約34%)でした。これにより、道路・鉄道・工場・公共施設等が浸水し一時は完全な孤立状態と化し、市民生活への大きな打撃を与え社会不安となるなど、大きな災害となりました。


JR留萌駅付近の浸水状況


開運町浸水状況



留萌川の治水対策
 昭和63年洪水後は特に被害の大きかった下流市街部を中心に激甚災害対策特別緊急事業を実施(平成4年度完成)しました。
 下流域の洪水被害軽減のため、留萌ダムを建設(平成21年度完成)しました。
 資産の集中する下流市街地の洪水被害を軽減するため、大和田遊水地を建設(平成21年度完成)しました。
 留萌市街部の留萌川川北地区の内水被害を軽減するため、東雲排水機場を建設(平成13年度完成)しました。
 現在は、資産の集中する下流市街部を中心に河道掘削等の改修工事を実施中です。


大和田遊水地


留萌ダム




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