山間部を抜け扇状地となる中流域には、まとまった樹林が見られるため、樹林性の昆虫類も多く、その種類も豊富です。また、周辺を水田に囲まれた高水敷内のヨシ原や採草地には、草原性鳥類のオオヨシキリ、ヒバリ等が確認されており高密度繁殖地を形成しています。
水域では主に、ギンブナ、ニゴイ等の淡水魚、ウグイ、アユ、サケ、サクラマス等の回遊魚が生息しています。適度に蛇行した河川には瀬と淵が連続する環境が形成されており、早瀬はアユの産卵場や釣り場となっています。
市街地が形成されている下流域には、河口付近の砂州を中心に海浜性、草地性の昆虫類が確認されているほか、草地ではアカネズミ、アズマヒキガエルなどが、クロマツ林では、ニホンリスがそれぞれ確認されています。また、河口部の広い静水域一帯にカモの集団越冬地が形成されています。
河口から約8km上流にある新二十六木(とどろき)橋までの汽水域では、スズキ、アシシロハゼ、ヌマガレイ、キビレミシマなど汽水域を好む魚が多く出現するほか、ウグイ、アユ、サケ等の多くの魚種が生息しています。
子吉川の水質は、河川の汚れの状況を示す指標のBOD値において、この20数年間、多少の変化はあるものの環境基準値を満足しています。