水管理・国土保全

  

| 河川トップ | 川の歴史 | 主な災害 | 地域と川 | 自然環境 |   


霞ヶ浦、北浦、鰐川、常陸利根川、横利根川の主な災害

明治以降の水害

霞ヶ浦の洪水については江戸時代より数々の記録が残っています。中でも、現在の霞ヶ浦の治水計画の基本となる「霞ヶ浦新放水路計画」の対象洪水の一つとして位置付けられている「昭和13年6月洪水」は地域に大きな被害を与えました。

発生日 発生原因 被災市町村 被害状況
1910年(明治43年) 前線・台風 沿岸市町村 浸水家屋 1,607戸(土浦)
1938年(昭和13年) 前線,台風 流域32市町村 死者 45名(流域合計) 浸水家屋 81,739戸
1941年(昭和16年) 前線,台風8号 茨城県土浦市他 浸水家屋 約4,300戸
1958年(昭和33年) 台風第22号 不明
1971年(昭和46年) 台風第23・25号 床上浸水35戸 床下浸水1,721戸
1991年(平成3年) 台風第21号 床上浸水5戸 床下浸水267戸 法崩れ等26箇所
2004年(平成16年) 台風第22号 床上浸水1戸 床下浸水31戸 法崩れ等12箇所
2013年(平成25年) 台風第26号 床上浸水51戸 床下浸水79戸 全半壊1戸





昭和13年6,7月洪水
昭和13年6,7月洪水は、台風の影響を受けた前線による大雨が原因でした。館野(現つくば市)では、28日から降り始めた雨は3日間で445mmを記録し、さらに7月2日からは台風による降雨により、約150mmの降雨を記録しました。この2回にわたる豪雨の総雨量は約600mmに達しました。この連続した出水により、湖水位は既往最高のY.P.+3.34mを記録しました。沿川では冠水被害が数十日にも及び、死者45人、床上・床下浸水81,739戸の被害となりました。

洪水の被害状況(横利根川)


洪水の被害状況(茨城県土浦市内)



昭和16年7月洪水
昭和16年7月洪水は、台風第8号の影響を受けた梅雨前線による大雨が原因でした。11日からの前線性の降雨は、館野(現つくば市)で3日間雨量194mmを記録し、さらに19日から23日にかけて台風第8号が関東地方東部を北上し、関東地方に300mmの降雨をもたらしました。この連続した出水により、利根川本川の洪水が霞ヶ浦に逆流し、さらに小貝川の破堤による洪水が新利根川を通じて霞ヶ浦に流入したこともあり、湖水位はY.P.+2.90mを記録しました。沿川の浸水被害は、床上・床下浸水約4,300戸でした。


洪水の被害状況(茨城県土浦市内)




平成3年10月洪水
平成3年10月洪水は、台風第21号によるものであり、雨量は流域平均で330mmに達し、霞ヶ浦の水位は戦後最高水位となるY.P.+2.50mを記録しました。沿川の浸水被害は、床上浸水5戸、床下浸水267戸でした。また、水位上昇を控えた水位の低い段階から発生している高波浪により、堤防侵食等の被害が26箇所、延長2,575mで発生しました。


前川の浸水被害状況(茨城県潮来市内)


常陸利根川(外浪逆浦)の堤防の波浪による侵食被害状況(千葉県香取市)




ページの先頭に戻る