水管理・国土保全

  

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地域と利根川

渡良瀬遊水地
渡良瀬遊水地保全・利活用協議会
渡良瀬遊水地は、3,300haの広大な空間に日本最大級のヨシ原を有し、利根川水系の治水に大きな役割を果たすとともに、自然、歴史、文化などに触れ合える貴重な場となっており、国際的に重要な湿地であることから、成24年7 月にラムサール条約湿地に登録されました。ラムサール条約の目的に掲げられた「湿地の保全」、「湿地の賢明な利用」に向けて、遊水地の歴史を踏まえつつ、「遊水地の治水機能の向上」、「積極的な自然環境の保全再生」、「様々な利活用の促進」、「地域振興」を図るため、人々の参加・交流や情報交換、教育、啓発が十分行われた上での地域の合意形成が必要とされています。このため、渡良瀬遊水地の継続的な保全と利用に関し、関係機関及び周辺の住民等が十分に対話し、有効な活用に向けた、「渡良瀬遊水地保全・利活用協議会」を設置し、活動しています。

渡良瀬遊水地保全・利活用協議会

渡良瀬遊水地の位置図


平成27年9月関東東北豪雨:渡良瀬遊水地全景



出前講座

利根川や渡良瀬遊水地、また、そこで行っている事業や施策についてもっと知って頂くとともに、地域の方々のご意見を聞かせて頂く場として「出前講座」を行っています。「出前講座」は、皆さまからのご希望に応じて、各種会議、イベント、自治会、子供会、学校の授業などに職員がおじゃまして、利根川上流河川事務所の取り組みや専門的知識を活かしたお話をお届けしています。学校の総合学習や、市民講座などの生涯学習にもご活用頂いています。

出前講座

出前講座の様子


出前講座の様子




利根川と静御前
昭和22年のカスリーン台風により9月16日午前0時20分に利根川が破堤し、その氾濫水は埼玉県はもとより東京都にまで達するという未曾有の被害をもたらしました。このカスリーン台風から758年前の文治5年9月15日は静御前が源義経を慕い奥州平泉に向かう途中、利根川の畔の栗橋の地で亡くなった日とされており、今でも利根川周辺には静御前に纏わるものが多数残されています。また、利根川上流河川事務所では、カスリーン台風の甚大な災害の教訓を踏まえ、その記憶を後世に語り継ぐとともに、犠牲者のご冥福を祈り、利根川の治水事業の重要性を広く理解して頂くことを目的として、平成4年から利根川の堤防が決壊した日である9月16日を「治水の日」と定め、以来、毎年この時期に「治水の日」式典を開催しています。


利根川上流j河川事務所では、利根川と縁の深い「静御前」を治水のイメージキャラクターとして位置付けています。


「治水の日」慰霊式典の様子




利根川の祭り・観光

取手から河口までは、勾配が緩やかで香取市付近では、田園風景となり水郷地帯が広がる。公園やグラウンドなどが整備され散策やスポーツ等の利用が行われるとともに、佐原、潮来等を中心とする水郷地帯では、現在でも江戸への物流を支えた利根川の舟運を活用した観光やお祭り等が行われています。


鹿島神宮「御船祭」・香取神宮「式年神幸祭」


サッパ船(香取市)




流域で栄えた伝統産業

舟運によって、各地の産物が手に入りやすかったことや、大消費地の江戸と結ばれていることなどの立地条件を活かして、利根川では、「醤油」、「つくだに」、「地酒」、「味噌」等の伝統産業が発展しました。また、利根川は豊かな漁場として古くから川魚漁がさかんに行われていました。とくに鰻は大きくて味が良かったため、利根川の名物として江戸時代から親しまれていました。こいった伝統産業につては、「水の郷さわら」や「発酵の郷こうざき」などの沿川自治体にある道の駅でも見ることが出来ます。


発酵の郷こうざき




酸性河川の中和事業
24時間365日休むことなく・・・
利根川水系吾妻川上流部に位置し草津白根山を水源とする湯川、大沢川、谷沢川は強酸性河川であり、これらの河川が流入する吾妻川は古来より「死の川」と呼ばれ、魚や水生生物は生息することができず、コンクリート製の護岸や橋も著しい腐食を受けていました。
 また、酸害は利根川までおよび、灌漑用水を利用している農地では、土壌が酸性化する障害が生じていました。
 そのため、品木ダム水質管理所では昭和39年より24時間365日休むことなく、石灰投入による酸性河川の中和事業を行い、下流河川の水質改善に努めています。


腐食を受けたコンクリート製の護岸


酸性河川(湯川)に石灰を投入し中和している状況




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