庄川は、流域内の山地面積が大きく、流域面積の93%を山地が占めています。
岐阜県内では白川郷、富山県内では五箇山と、昔ながらの合掌集落を流れています。合掌集落のなかでも岐阜県白川村の荻町合掌造り集落、富山県南砺市の菅沼合掌造り集落、相倉(あいのくら)合掌造り集落は世界遺産に指定されています。
庄川上流部では、豊かな水を利用した電源開発が行われ、御母衣(みぼろ)ダムや祖山ダム、小牧ダムなど17ヶ所の発電ダムが設置されています。
庄川は途中、境川、小谷川、利賀川など大小の川を集めながら庄川峡という峡谷を形成し、渓谷を抜けると、砺波平野を有す扇状地を形成しています。扇頂部に造られた合口(ごうぐち)堰堤からの取水により、広大な田畑をうるおし、県内有数の穀倉地帯を作っています。
この地域では、広大な田畑が広がる中に家々が散らばって点在する散居村(さんきょそん)がみられます。平野部の流れは散居村が広がる砺波市を通り、高岡市の東側を流れ、やがて日本海に注ぎます。