水管理・国土保全

  

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加古川の自然環境

植物・生物が多様な加古川
魚類等
毎年、加古川では生態系調査を実施しています。平成3年から実施している「河川水辺の国勢調査」(平成14年度魚介類調査)では、魚類11目27科90種、エビ・カニ・貝類8目22科32種が確認されました。特定種としては、ハクセンシオマネキ、ヤリタナゴ、カネヒラ、アブラハヤ、ドジョウ、アカザ、シラウオ、サツキマス、メダカ、シロウオ、トビハゼ、マサゴハゼ、エドハゼ、チクゼンハゼ、クボハゼが確認されており、調査では、種の多様性及び個体数の多さについては概ね良好といえます。


ハクセンシオマネキ


アカザ



植物・生物が多様な加古川
植物
平成15年度植物調査では、112科620種の植物種を確認しており、このうち、33種が特定種、168種が帰化植物でした。植生状況は、河口域(汽水域)において塩沼植物群落が存在し、これらは、いずれも汽水域の泥湿地(干潟)という特殊な環境に成立した植生タイプで、全国でその減少が危惧されています。特にアイアシ群落、シオクグ群落、ナガミノオニシバ群落は、それぞれの優占種そのものが絶滅危惧種であり、 加古川の自然を特徴づける存在であると考えられます。その他、中流部の湾入部にミクリ群落が、闘竜灘の岩場には、ユキヤナギ群落が成立し、シラン、サツキの生育も確認されており、渓流沿い植物の優占群落は、県内では珍しいとされています。


シオクグ


アイアシ群落



植物・生物が多様な加古川
わんど・たまりについて
わんど・たまりは、季節や水量によって形成規模が異なるが、この不安定とも思われる環境が多くの魚類や貝類、鳥類、植物の良好な生息・生育・繁殖の場として必要です。

わんど・たまりには、ミズオオバコ等の沈水植物、ミクリ、ヨシ群落等の抽水植物が生育し、植物の間にはモノアラガイ、ミゾレヌマエビ等が生息しています。

また、ヤリタナゴやアブラボテ等の止水性魚類やドジョウの産卵場や初期育成の場であり、タナゴ類の産卵母貝となるトンガリササノハガイも生息しています。さらに、出水時の魚類等の避難場としても重要であるため必要な環境です。特に、下図のとおりわんど・たまりは、過去と比較すると減少傾向にあるため、再生する必要があります。



昭和22年わんど・たまりの状況


平成19年わんど・たまりの状況




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