永平寺町の九頭竜川河原では、毎年お盆に祖先の霊を迎えて供養し、幾日か家族とともに過ごすものとして精霊迎えを行い、お盆が過ぎればお送りするという信仰行事が行われます。精霊迎えには、川を通ってこの世へ来る霊もあり、川端に出て祖先の霊を迎えたり、山に行って祖霊を背に乗り移し、家の盆棚なり仏壇にこれを迎え入れたりします。そして、精霊送りには、灯籠流しや精霊舟流しを行って、祖霊を死者の世界へ送り返します。
また、九頭竜川の名前の由来の一つと伝えられている黒龍大明神の伝説や、真名川の名前の由来になった真名姫の伝説などの、流域の河川にまつわる民話や伝説が数多く残っています。