古くから政治、経済、文化を支え育んできた淀川ですが、歌枕としてもその面影を今に伝えており、万葉集に以下のような歌があります。
三島江の玉江の薦(こも)を標(し)めしより 己(おの)がとぞ思ふいまだ刈らねど(柿本人麻呂)
時知らぬ里は玉川いつとてか 夏の垣ねをうづむ白雪(定家)
ここで歌われている三島江や玉川は淀川右岸の高槻市にあります。
また、与謝蕪村は大阪郊外の摂津の国東成郡毛馬村(現在の都島区毛馬)に生まれ、淀川を題材にした詩を多数残しています。
やぶ入(いり)や浪花を出(いで)て長柄川(「春風馬堤曲」第一首)
春風や堤長(なご)うして家遠し ( 同 第二首)