源流である大蛇ヶ池は、いかなる旱魃にもその蒼い水は枯れずに湧き出ると言います。この地域の人々は水と深い関わりを持って暮らしてきました。
特に稲作農民にとって日照りは死活問題です。昔から日照りに見舞われると、この地の村人たちは水の枯れることのない大蛇ヶ池にわらで作った龍蛇を担ぎだし、雨乞いの神事を捧げていました。池のほとりの一本杉には大元神が祀ってあり、この一本杉を中心に雨乞い神事がとり行われていたのです。
まず、神主が一週間神社でお籠りをし、満願の日を迎えると、氏子たちがわら蛇を作り、総出でこれを抱えて練り歩きます。練りが大蛇ヶ池に着くと、蛇体を水につけ、降雨を祈願したといいます。かつては、その後田野原大元神社に籠りましたが、現在は一本杉にわら蛇を巻きつけます。1939年(昭和14年)を最後に途絶えていましたが、1986年(昭和61年)に地元まちおこしグループにより復活し、現在は毎年6月末に水源祭のメイン行事として行われています。