水管理・国土保全

  

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太田川の主な災害

過去の水害

 太田川流域の洪水の特徴は、9月頃の台風期によるものが多く、次いで6~7月にかけての梅雨期のものが多く、およそ30年に1度の頻度で大規模な洪水が発生しています。また、広島市は太田川下流デルタ域に発達した大都市であり、市街地の主要部は干潟の干拓や埋立により拡大してきました。このため、地盤が低く、広島の市街地は洪水被害を受けやすいゼロメール地帯となっています。こうした洪水や沿川の特徴を背景に、有史以来幾多の洪水被害を繰り返してきました。


発生日 発生原因 被災市町村 被害状況
1943(昭和18)年 台風26号 水害区域面積:32,811町歩、被災家屋数:17,632戸(家屋全壊471戸、半壊574戸、流失459戸、床上浸水16,128戸)
1945(昭和20)年 枕崎台風 水害区域面積:10,651町歩(広島県内)、被災家屋数:50,028戸(家屋全壊2,127戸、半壊3,375戸、床上浸水24,168戸、床下浸水20,358戸)(広島県内)
1950(昭和25)年 キジア台風 水害区域面積:3,594町歩、被災家屋数:28,503戸(家屋全壊403戸、流失3戸、床上浸水4,592戸、床下浸水23,505戸)
1951(昭和26)年 ルース台風 水害区域面積:1,550町歩、被災家屋数:2,712戸(家屋流失全壊88戸、半壊98戸、床上浸水84戸、床下浸水2,442戸)
1965(昭和40)年 梅雨前線 水害区域面積:494ha、被災家屋数:851戸(家屋全壊3戸、半壊3戸、流失2戸、床上浸水118戸、床下浸水725戸)
1972(昭和47)年 梅雨前線 水害区域面積:約200ha、被災家屋数:約1000戸
1999(平成11)年 梅雨前線 水害区域面積:不明、被災家屋数324戸(家屋全壊13戸、半壊8戸、床上浸水110戸、床下浸水193戸)
2005(平成17)年 台風14号 水害区域面積:約130ha、被災家屋数438戸(床上浸水284戸、床下浸水154戸)
2010(平成22)年 梅雨前線 水害区域面積;約34ha、被災家屋数:約70戸



昭和26年10月洪水(ルース台風)

 広島市においては、13日の10時の降り始めから15日2時までの間に総計189.8mmの降雨がありました。太田川上流では290mm程度の降雨があり、そのため河川は増水して可部・戸坂(へさか)・西原(にしはら)において警戒水位を超過し、氾濫しました。可部と八木では枕崎台風の後に護岸工事が始まっていましたが、被害を防ぐことはできませんでした。


太田川橋付近(太田川16.0k)の出水状況




平成17年9月洪水(台風14号)

 平成17年9月洪水では、矢口(やぐち)第一観測所において戦後最大流量を記録しました。中流部では、洪水時ピーク水位が沿川家屋の幹下まで到達するなど、甚大な浸水被害が発生しました。また、下流部においても計画高水位近くまで水位が上昇しました。


堂見橋付近(太田川61.7k)の出水状況





過去の主な渇水

 太田川では、昭和48年、昭和53年、昭和57年、昭和59年、平成4年、平成6年に渇水が発生しました。平成6年夏期渇水(7月~10月)では取水制限が98日間にも及び、広島市を始めとして瀬戸内(せとうち)島しょ部までの158万人が断水、減圧給水の影響を受け、戦後最大の渇水となりました。また、工業用水、農業用水では、最大60%の取水制限が行われました。



発生年月 取水制限延日数 最大取水制限率 太田川の瀬切れ発生日数
昭和48年7月~9月 52日 上水10%、工水40%
昭和53年9月 10日 上水10%、工水10%
昭和57年7月 9日 上水20%、工水40%
昭和59年11月~12月 21日 上水5%、工水10%
平成4年7月 4日 上水10%、工水20%、農水10%
平成6年7月~10月 98日 上水27%、工水60%、農水60%



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