古くから干拓が進められた福田川合流点の下流部は、かつて有明海の潮流の影響を受けた「ガタ土」と呼ばれる微細粘土が堆積した広い高水敷が形成され、ヨシが優占していましたが、有明海の潮汐が影響しなくなったことにより干潟部が干陸化して、ヨシが減少し、セイタカアワダチソウ、オオブタクサなどの植物が繁茂するなど、動植物の生息・生育・繁殖環境の変化がみられました。その後、河道掘削の際、低水路から高水敷までを緩やかな勾配で掘削し、水際の多様性を創出したことで、近年ではヨシ群落の面積が増加しつつあります。
高水敷に広がるヨシやオギなどの植物群落は、オオヨシキリ、カワセミ、コサギなどの鳥類や葉上生活を営むカヤネズミにとって好適な生息空間になっています。