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(掲載日:2002.4.23)




平成14年度 国土交通省(道路局)におけるITS施策の概要

(「平成14年度道路関係予算概要」抜粋)

〜IT社会を支える基盤の形成〜

【平成14年度のポイント】

【平成14年度の取り組み】

1. ITSサービス<参1>の導入・展開



(1) ITを活用し、人、車、道路のコミュニケーションによって、より安全で快適な移動を支援するため、各種ITSサービスの導入を進めます。
  • ITS情報通信関連市場で2015年までの累積で約60兆円の経済効果、約107万人の雇用を創出(電気通信技術審議会答申(平成11年2月))
(2) ETC<参2>の普及促進を図るため、サービス料金所の拡大や「ETC期間限定特別割引」<参3>ETC専用レーン<参4>の拡充を引き続き進めるとともに、新たに前納割引を導入します。
整備目標:平成14年度末までに約900箇所の料金所にETCを導入
→平成14年度末には、全体交通量の約9割が利用する約900料金所にETCが導入され、目標を達成する見込み
  • ETCサービス料金所の拡大:首都高速道路・阪神高速道路の全料金所 第二東名・名神高速 等
  • ETC技術の活用による経済効果:2015年までの累計で約12兆円
    (電気通信技術審議会答申(平成11年2月))
(3) 交通事故の削減を図るため、カーブ先の見えない障害物情報を道路側からカーナビに提供する等の走行支援システムについて、平成15年の先駆的導入に向けた実証実験を進めます。
  • 走行支援システム実証実験:第二名神高速(三重県)等
【走行支援システムのイメージ】
走行支援システムのイメージ/車内

(4) 住みよい地域づくりを支援するため、ITS技術を活用した各種サービスの導入を進めるとともに、新たなサービスの実証実験を実施します。
  • ITS関連施設整備事業<参5>等ITSの推進:事業費717億円(1.02)
    (道路情報収集装置、道の駅による情報提供システム、駐車場満空状況の情報提供システム等)
  • 歩行者ITSの研究開発(歩行者の安全で快適な移動支援のための情報を提供)
  • ITS新サービスの実証実験
    • バス到着時間をインターネット等により情報
      提供:名古屋市、仙台市等
    • 廃棄物の収集運搬等の効率化と処分の適正化
      支援:東京都
    • 走行支援による除雪時間短縮化や作業効率化
      支援:一般国道8号(新潟県)等
【歩行者ITSのイメージ】
歩行者ITSのイメージ

(5) 交通の円滑化や快適な移動を図るため、W杯等に併せて、VICS<参6>情報・路面・工事状況等道路情報や、公共交通情報・バリアフリー情報等の提供を充実します。
  • VICS情報の提供:全国に拡大
  • インターネットや携帯電話等による情報提供:北海道等

2. IT社会の早期実現を支える基盤づくり



(1)  道路の異常に迅速かつ的確に対応するため、CCTV<参7>等の機器をつなぐ光ファイバーを収容する情報BOXの整備を進めます。
 低コストで高速・大容量の情報通信を可能とする民間光ファイバー網の早期構築を支援するため、電線共同溝等の整備を進め、光ファイバー収容空間のネットワーク化を図るとともに、情報BOXの開放を進めます。
 また、道路管理用光ファイバーについても、第一種電気通信事業者等の民間等への開放を開始します。
 さらに、道路を含めた公共の光ファイバー収容空間の整備状況等について、インターネットにより一元的に公開します。
整備目標: 五箇年計画(H10〜H14)内に光ファイバー収容空間が整備された市町村の割合を約1割から約5割へ向上
→平成14年度末には約5割がカバーされ、目標を達成する見込み
  • 道路の光ファイバー収容空間の整備:事業費2,970億円(0.99)
    一般国道6号いわき市(福島県)〜岩沼市(宮城県)情報BOX等 約1,200km
【民間による収容空間の利用】
  • 民間による道路の光ファイバー収容空間利用状況 延べ約10,700km
    (うち情報BOXは延べ約8,800km)
  • 上記を含む情報BOXの将来的な利用意向 延べ約60,000km
    (平成13年11月末現在)

【情報BOXの整備概要図】
情報BOXの整備概要日本地図
【情報BOXのイメージ】
情報BOXのイメージ
(2) 災害情報の共有化により、地域の防災性を高めるため、道路管理用光ファイバーを河川管理用光ファイバー及び都道府県庁舎等と相互接続します。
(3) 社会のIT化を支援するため、道路GISのデータ整備や道路基準点<参8>の試験的設置を進め、工事・規制情報や積雪情報といったニーズの高い道路情報等を一般に提供します。
  • 道路GISの整備:事業費70億円
【道路GISの活用イメージ】
道路GISの活用イメージ

<参>
  1. ITS:Intelligent Transport Systems 高度道路交通システム。
  2. ETC:有料道路の料金支払いをノンストップで行うことができるシステム。
  3. ETC期間限定特別割引:ETC利用者を対象に各公団1万円を上限として、高速道路料金20%割引、申込期限は平成14年6月末、割引適用期間は平成16年6月末まで。
  4. ETC専用レーン:ETC利用車両のみが通行できる車線であり、常時円滑な交通が可能な設置効果の高い料金所から順次設置中。(H13.12現在450箇所設置済み)
  5. ITS関連施設整備事業:地方公共団体が一般国道及び都道府県道等において、道路の改築事業等と一体的に行う光ファイバーなどのITS関連施設の整備に対して補助を行う制度。
  6. VICS:Vehicle Information and Communication System 道路交通情報通信システム。渋滞等道 路交通情報をリアルタイムに車載機へ提供するシステム。
  7. CCTV(Closed Circuit Television):道路等において路面やトンネル内等の状況を迅速に把握するために設置しているカメラ。または、その映像を伝送し表示する設備。
  8. 道路基準点:電子地図上の位置と現地の位置を合わせるため、道路上に設置される緯度経度情報をもった基準点で、キロポスト機能に加え、各種センサー等情報収集・提供機能も搭載。
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