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氏 名所 属
長谷川 明子 (財)日本生態系協会 評議員

■ご意見の内容

・道づくりが環境破壊ではなく、道づくりが環境の質を高める社会資本整備であるべき。
・道づくりが、自然環境に与えてきたインパクトは、大きい。生態系を崩さなく、環境を柱とした道づくりをして欲しい。
・道路は、物流などのネットワークとしての機能を果たしているが、緑のネットワークの機能を持つ貴重な場所である。
・街中に車を入れない政策と併せ、交通量の減った分車道を狭くして、そのスペースに緑をいれていくいうことも考えられる。
 ヒートアイランド対策としても有効。
 一層の街路樹の植え方ではなく、高木での木陰があり、中低木もある道の形として樹林帯に幅を持たせるような工夫が必要。
・その広い幅のとった樹林帯を歩道と兼ね、土の道にすることで歩きやすい道、歩きたくなる道となる。潤いある道づくりを行って欲しい。
・自転車の走りやすい道の整備が望まれるが、街路樹により木陰の中を走る「気持ちよい道」を。
・信号制御の交差点で事故がないわけではないので、ロータリーを作り中央に緑を植えて潤いのある道づくりを。
 高木によって対向車が見えないことで、心理的にスピードを下げることもでき、大きな事故につながりにくい効果もある。
・街中で、スピードの出すぎるような所は、道を蛇行させるような方法に配慮が必要。
・LRTや透水性の舗装をされた道路も良いが、生き物が生きられる環境の道路づくりを。
・エコロードは、作ればよいと言うものでなく、生き物の行動や生態を把握した上で必要な所に作るべきである。
・人間が優先でわたれるような道づくりを。歩行者に負担の高い歩道橋ではなく、車道が下もしくは上を走るべきである。
・街中で緑を増やす道づくりをしても、街の外では森を破壊して道路を造っては、日本の生態系の質を低下させてしまうため、日本全体でバランスを考えるべき。 特に、高速道路などで森を分断していく道は、充分な対策が必要である。
 ドイツ バイエルン州のように、しっかりとした道路づくりのミティゲーションを実施していただきたい。
・道路に日本の木材を積極的に使って欲しい。ガードレールなどで使うと良い。日本の森がだめになっていくのは、木材を使わないため、森の手入れがされないためである。
・安全・安心という観点では、最近は時間100mmを超えるような雨が降ることがあり、そのようなときは、道路に川の機能を持たせる(道路を民家より一段低く造っておく)のも1つの方法である。