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氏 名所 属
久恒 雄一郎 九重・飯田高原観光協会 事務局長

■ご意見の内容

<今後の道路政策の優先度について>
市町村合併が進んできて、中山間地では消防署の統廃合が行われている。このようになると、緊急に救急車や消防車が必要なときに到着時間が遅くなってしまうことになる。このようなことがないよう、緊急時の医療体制がきちんと確保されるような道路整備を行ってほしい。
特に観光地では、観光客が多い時にこのような緊急事態の発生する割合が高く、また渋滞で救急車の到着が遅れるということも起こりやすい。先日も、鹿児島から来た観光バスの運転手が突然脳梗塞になり、救急車の到着に30分かかったということがあった。消防署の統廃合でこの到着時間がさらに延びることになっている。

電線類の地中化については、都市部だけではなく、観光地でもぜひ進めてほしい。阿蘇くじゅう国立公園の中では、各観光施設がばらばらに温水管を地表に這わせているという状態にあり、これも景観上あまりよくない。このような配管や配線について道路下にまとめて埋めてもらえると観光地の景観形成に非常に意味があると思う。道路の凍結対策としての効果も見込めるのではないか。

カーナビ情報は、民間施設の情報も含めてぜひ充実させてほしい。観光地に乱立する看板を撤去して集合看板にするという取り組みを進めているが、さらに看板をなくす方法として、看板情報を全てカーナビに搭載しておくという方法がある。沿道景観をよくするためにはよい方法だと思う。

観光地の環境対策(大気汚染対策)も進めてほしい。九重町内でも、自然の森があってとてもいい雰囲気だった場所があるが、その前を通る道路に観光バスなどがたくさん通るようになって渋滞し、その排気ガスで樹木の葉が汚くなってしまっている。観光客が来るようになったのは夢大吊橋の効果だが、排気ガスについては何らかの対策が必要だと思う。車の対策と道路の対策の両方があると思うが、迂回路を設定して大型車の通行制限をするなど、いい対策ができるとよいのではないかと思う。

インターチェンジの増設も進めてほしい。

事業の優先度については、都市の道路の方が優先ということではなく、都市の人も通る地方の道路がきちんと位置づけられるようにしてほしい。


<その他の意見>
観光地の道路は、地元のドライバーではなく、外から来た観光客(都会のドライバー)によって傷むことになる。生活道路についても観光客がどんどん通るため、観光客が原因者となっている割合も少なくない。このようにして傷んだ道路の整備を地元の負担で行うというのは無理ではないか。道路を使った人の負担で道路整備が行えるようにすべきである。
このような観点からも、県や市町村の負担の割合を減らせないか。

ガードレールについては、景観を考えると、ない方がいいようなところがある。単一の白いガードレールではなく、石積みの壁のようなものにするという方法もあるのではないか。海外ではそのような形をよく見かける。