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氏 名所 属
細川 信男 (社)勝山観光協会 会長

■ご意見の内容

○これまでの道路政策に関して、特にどのような改善点があるとお考えですか。

地元の観光協会という立場でご意見をお話しする。
・ 勝山市の道路にはR416、R157があり、現状で市街地部は整備されていると言える。ところが、勝山市街地部に入り込む周辺の道路では幅員などが悪くなっている。市街地部だけでなく市周辺部の整備が必要である。

・ 勝山市では恐竜博物館来客の影響からかなり交通量が上がっていて日曜祭日のイベント開催時など恐竜博物館の周辺国道が渋滞する状況がある。渋滞原因は施設の駐車場が完備出来ていなかったりすることも関係していると思うが、観光客を見込んだ施設については駐車場の整備が必要だし、道路も渋滞緩和の対策が必要だと思う。

・ これからの勝山への観光客誘致を考えると、例えば福井から勝山に入ってくる中部縦貫自動車道と市街地へのアクセス道路、R416の整備の関連調整が上手くいかないと渋滞が発生する可能性が出てくると思う。よって、今後道路整備を行う場合は、我々(観光協会)も含めた地元状況を知っている者の意見も取り入れてもらい、行政サイドだけで判断する事なく総合的に整備してもらいたい。

・ 観光協会として観光客を勝山市に引き込む道路を考えると、
  ○岐阜方面からの観光客はR158からR157に入って勝山へ
  ○石川県方面からの観光客はR416・R157で勝山へのルートが考えられ、3本(R158、R157、R416)の道路整備は観光地への時間短縮効果や観光客の動きの変化が期待される。よって道路整備は観光コースについても考えてもらいたい。
  特に現在福井県〜石川県境で不通区間があるR416が将来開通し、小松へ抜ける事が可能となれば地元観光としては非常に良くなる。これは地元の長年の夢であり、20〜30年前からの地元要望だ。早く見通しが付くような方法を考えてもらいたいと思う。
  極端な例だが、山中温泉から竹田を通る道路(R364)が開通したことによって永平寺に来る観光客が増えたし、山中・加賀温泉に福井から行く観光客も増えた。あの道路が出来た事で観光客の動きがかなり変わった。また、永平寺に来ている観光客が勝山に入ってきているという形にもなってきている。


○今後、道路政策に置いては、無駄を排するなど効率化を徹底する必要があると思いますが、特にどのような点を重視すべきとお考えですか。

・ 我々素人の意見だが、市街地部の国道には歩道や中央分離帯はある程度必要かも知れなが郊外部で歩道や中央分離帯は必要か?歩道を作るにもかなりの工事費がかかっていると思うし、歩行者や沿道の開発が進まないところであれば、むしろ歩道設置はせずに道路幅を広げ、その中に線を引いて歩道の様にすれば工事費も多少安価となって、浮いた工事費で道路をもっと延ばせると思う。
  中央分離帯は安全面では必要だが、商売をやっている人には弊害がある。余程交通量が多いところなら別だが、商売をやっている人の妨げになっている事も考えてもらいたい。


○今後取り組む道路政策の一層の重点化を図ることが必要であると思いますが、優先度が高い又は低い課題への対応は何であるとお考えですか?

・ 残念なのは中部縦貫自動車道で勝山から大野までのルート整備が遅れている事が心配だ。例えば油坂峠道路が通ってから、昔はR157(北谷)を通ることは無かったが最近は良く通る様になり、油坂道路〜勝山〜R157を通る長距離運送のトラック便がすごく増えている。冬は除雪されている事もあり、夏冬関係無く走っている。
  金沢から東京方面へのトラックは、金沢〜白峰〜勝山〜大野〜白鳥〜高山〜松本〜岡谷〜東京の経路を通っている様だ。私もそのルートを通ったが、まともに東向きのルートなので非常に近かった。もちろん観光客も同様なルートを通っていると思う。私は勝山市在住であるが、真冬でも油坂から東海北陸道で名古屋へ、R157(北谷)で金沢へ行っている。そっちの方が絶対渋滞しない。除雪もされている。冬はかえって北陸道の敦賀を通ると危ない。こっちを通った方が近いし安全だと思う。除雪に予算を割いてくれていることもあるし、雪に慣れているからかも知れないが・・・。
・ 点と点(観光地と観光地)を結んでやる事が必要だ。観光客は絶対同じ道を通らない ので、グルッと周遊出来る事が期待出来る。東海北陸道から勝山市に入ってくる観光客は本当に増えている。今は季節的に利用出来ないが、白山スーパー林道が開通してからも岐阜・高山へ抜ける観光客のルートが変わって増えた。高い通行料を払って通る価値はあると言える。


○道路に関して無駄と感じることはありますか。具体的にお教えください。

・ 随分昔に植えた街路樹の根鉢が歩道舗装を持ち上げるとか、脇道からの死角になっている。道路に緑は必要だが、街路樹を「脇道の死角とならないところまで離す」、「間隔を広く取る」など考える必要があるのではないか?管理にも金がかかる。必要な街路樹は残すが無駄なものは切ってしまうなど管理しなくても良いのではないか?

・ R157でも北谷の峠越えのあたりの残地をスポット的に整備してあるところで、除雪によって擬木柵や防護柵が倒れずっと放置されている。お金があって作ったかも知れないし、残地を整備した事は理解出来るが、5〜10年放置する様な管理であれば、費用対効果でいえば無駄な事ではないか?また、休憩所にもならないところを整備する必要があるのか?管理しないのであれば作らない方が良い。


○その他、道路政策全般に関して、ご意見、ご要望があればお聞かせください。

・ 道路標識・案内標識は地元の恐竜博物館などを道路管理者で作るのであれば、地元の観光協会などが平泉寺などの案内を要望すれば取り入れてくれるのか?もちろん公の施設をお願いしたい。
  我々が県外に出たときに、案内標識・看板を見るとやっとここまで来たかとホッとする事がある。そういう事を考えると我々も勝山市の地元の者として観光客に案内標識・看板が所々にあると安心して目的地に行けると思う。今後お願いしたいと思う。
 
・ 中部縦貫勝山ICの近くか街中に道の駅を作って欲しいと市長に要望しているが、動いていない。勝山ICの辺りは白山などが見える一番景色のきれいな場所である。皆さんが登山をする加越国境の山々が見えて非常にきれいだ。よそから来たお客さんは「わぁすごい」というはずだ。勝山IC辺りに山の案内(山の紹介)をしてあげるなど、勝山のきれいな山・川など自然が豊かな事を紹介してあげる事は地元としては良いと思う。