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氏 名所 属
古田 皓 テレビ和歌山 取締役 官公庁・特命担当

■ご意見の内容

○ 道路特定財源を一般財源化することは理屈としてはわからないことはないが、基本的には道路整備を使途目的とすべきである。それは、道路利用者の負担で道路を整備していることが根本にある。
○ 都市部は公共輸送手段が発達していることから移動手段の選択肢が多いが、地方部は他の公共輸送手段が成立していないことから自動車の依存率が高く、例えば、昭和60年代初め、和歌山県有田地方ではオレンジ輸入自由化で閉塞感が漂っているように思っていたが、農家には必ず2〜3台の自動車を保有していたという事実がある。
○ また、旧打田町のめっけもん広場では農家が庭先で栽培した野菜を販売しているが、自動車による消費者がほとんどであり、和歌山県のみならず大阪府からの客も多い。
○ さらに、道の駅「SanPin中津」では地域のお年寄りが豆腐や地鶏を販売し僅かな現金収入で生きがいを感じている。道路は地域の活気の源(みなもと)でもあり、生きがい対策にもなっている。
○ 橋本市消防局によれば、橋本市内で急病人を搬送する場合、国道24号が渋滞しているため、和歌山市ではなく大阪狭山市にある近畿大学医学部附属病院に搬送しているらしい。そのためにも、京奈和自動車道の早期整備は必要。また、ヘリコプターは暴風や霧が発生すればリスクが大きい。
○ 国道42号の特に南紀地方では各所で越波するなど防災道路としての体をなしていない。万が一、大津波で船が乗り上げるなどの惨事が起これば復旧に膨大な時間を有する。そのためにも、すさみ以南においても近畿自動車道紀勢線の整備は必要である。初動体制を考えれば道路の整備は必要不可欠である。
○ 「道路に無駄はない」つまりは「無駄な道路はない」と考えているが、とにかく早く開通させることが重要であり、事業のスピードアップを強く望んでいる。ネットワークが構築されなければ効果も薄れることとなる。
○ 和歌山県は山あり谷ありの地形であるので利便性が確保できるのであればスマートICは必要である。
○ 伊丹空港を廃止し、関西国際空港の利用促進をより一層図れれば、和歌山県のみならず関西全体の発展につながるものと考えている。そうすれば、大阪湾岸エリア整備の起爆剤にもなり、紀淡連絡道路の必要性も増してくる。物流の観点からも関西国際空港オンリーがベストである。
○ 高規格幹線道路を整備したあとで地域間競争をすべきである。整備されていない状況下では地方はとんでもないハンデを抱えていることになる。条件を均一に整えられれば産業を含め文化や歴史など武器はいくらでもある。
○ 最後になるが、バリアフリ−や交通弱者の問題は当然のことながら整備を進めるべきである。