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氏 名所 属
岩切 達郎 (社)宮崎市観光協会 会長

■ご意見の内容

○宮崎で道路を考える場合、各道路管理者、警察などで連携が足らない。宮崎に観光に来るには、県外からの観光客は、2/3は自家用車で来られる。この事を考えれば、宮崎にある道路は観光資源である。

○観光資源としての道路では、景観を生かす道づくりをしなくてはならない。このためには関係者の統一した認識が必要。青島バイパスの計画の際は、堀切峠から日南海岸へ通りやすくするよう要望を再々行い現在のような形になった。同じ認識があれば苦労はしなかった。標識の裏側の構造体が目障りなので、目隠しをしてもらうようにしたが、これも時間がかかった。今利用者が何を求めているかを速やかに把握し、具体的に解決していくことが必要。例えば、日南海岸では海側車線、山側車線を通る人のほとんどが海側に目線が行っている。このようなところに海側に標識をたてるのは景観を生かす意味でおかしい。上下2車線のところであり、山側の標識の両面を使えば景観も良いし、コストも安い。

○宮崎に入れば正確、安全でスムーズだということをアピールできるようになることが、観光宮崎の戦略として必要。しかし、各管理者間での温度差や認識不足があり問題管理者により標識の表示等が違うため、統一感がなく見づらく、地点案内の不一致などがある。標識は、正確さが重要だが、「読んで分かる」では無く、一目で「見て分かる」標識でなければいけない。長い注意文を読んでいれば、その途中に事故を起こすかも知れない。だれの目線で標識をつくるのか、使う側の目線を再認識する必要がある。

○メンテナンスまで含めたトータルの予算確保。宮崎観光のメインルートの220号橘橋で雑草がはびこっている。管理コストの削減といっても必要な予算は確保すべき。新しい道路で植栽帯を作るがメンテ費が無いなどはお粗末。メンテ費が無ければ、植栽帯を作らなくとも景観が良くなる構造にするなど工夫すべき。

○道づくりには、一般利用者にわかりやすい言葉づかいが必要。登坂車線では、左側に「遅い車」、右側に「速い車」と書いてあるが、「遅い」と思わない車があればスムーズに走れなかったり、事故が起こったりする。誰の目線で「遅い」「速い」と決めつけるのか?古い車だからお前は「遅い」と決めつけるのは失礼だし、高性能な車だけど今日はゆっくり走りたいというドライバーの選択がある。「速い車」といわれると高性能車は常に速く振る舞わなければならなくなり、事故の危険性が高くなる。英語圏では「fast(速い車)」などという「遅い」「速い」と決めつける言葉はなく、ゆずり車線の様なものとなっていたと思う。また、左側のみ「登坂車線」と書いてある所もあるが、登坂する(坂を上る)という意味からすれば、両車線とも登坂車線。一般的に見て、意味が分からないものである。