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氏 名所 属
今井 一雄 (社)京都経済同友会 北部部会長

■ご意見の内容

1.重点化を進める上で特に優先度の高い施策
高速道路の整備により経済圏が変わった。
この地域(宮津)の多くの方々は、週末に神戸に買い物へ行かれるし、私どもの業務における取引先には、神戸支店・大阪支店が多い。
舞鶴若狭道路、綾部宮津道路等の高速道路ができて神戸市内、大阪市内への時間距離が近くなり、高速道路がつながっていない、京都市内へはあいかわらず遠い。
早期に、洛西から名神、須知から綾部の未供用区間をつなげて、京都の背骨である京都縦貫自動車道の全線供用を御願いしたい。
平成23年の国民文化祭までに、京都、宮津間がつながらないと、京都府北部の明日はない。

運輸ユーザーは、効率がよく、スピードがある港でないと利用されない。
京都縦貫ができれば、京都南部との時間距離が縮まり、京都南部の企業・大学の技術力との連携を強化することができ、重要港湾である舞鶴港が生きてくる。

京都縦貫ができれば、丹後地域全体の観光地としてもポテンシャルは上がるし、例えば、京都で行われる国際会議などの時でも、こちらで、分科会ができる等、地域の活性化も図れるかもしれない。

京都縦貫ができれば、京都都市圏の経済と、福知山・舞鶴等の経済が結びつきが強化され、こちらの経済は元気になる。
そのためには、京都縦貫とともに、京都縦貫から福知山市、舞鶴市等の拠点都市及び工業団地へのアクセス道路の整備が重要である。
工業団地の立地は、インターに近く、坪単価5万円を切り、開発ができ、水と電気のあるところである。
福知山市の長田野工業団地は、福知山ICに接しており、その立地条件にあったため、発展している。
しかし、京都縦貫から福知山市間の国道9号には、2車線で、線形が悪く、大型車などが走りにくい区間があり、それらを理由に、開発の進まない沿道の工業団地もある。
これらの区間については、国道9号を利用しやすいよう改良をしてほしい。

高齢化率は、宮津市で32%、伊根町では40%以上であり、地方部の高齢化は都会以上のスピードで進んでいる。
しかし、地方部のバリアフリーは進んでいない。車いすや電動カー等は、多くの道路に歩道がないため、車道を走っており、危険な状態にある。
また、KTRの宮津線においては、エレベータがなく、車いす利用のできない駅が多くある。
乗降客が3000人を越えなければ補助がおりないようであり、これでは、地方部は、高齢化はますます進むにもかかわらず、いつまで経ってもバリアフリー化できない。
もっと地方部でもバリアフリー化を進めて、高齢者の方々に気楽に外出していただける交通環境にしてあげたい。

近年、観光の形態は、団体旅行から個人旅行にかわっている。家族、友人などの小グループで、見たいものを見て、食べたいものを食べる旅に変わってきており、天橋立に来られるお客様の観光形態を変わってきている。
これからの観光地は、それらに対応した歩きやすい街づくりにしていく必要がある。

2.その他、道路施策や道路整備・管理全般に関する意見
都市部においては、高速道路等のインフラなどに早く投資がされ、その恩恵を受けて、さらに活性化がスピードアップしている。地方部にも同じように投資し、活性化を促すべきである。
若い人たちが帰ってきてもらえるようにインフラの整った街にしたい。今のままでは、いつまでも「いなか」で、帰りたくない街となる。
以上