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氏 名所 属
池田 孝之 琉球大学 工学部 教授

■ご意見の内容

1.重点化を進める上で特に優先度の高い施策
【渋滞対策】
○国道58号の泊高橋〜泉崎の間は昼夜時間帯に関係なく慢性的に渋滞している状況である。環状道路も機能していない。
○原因は色々あるかと思うが、道路構造的に無理があるのではないか?
○バイパスとして沖縄西海岸道路が出来れば国道58号の渋滞は緩和されると思われる。
○本島中・南部では東西方向の横断道路が無いのも問題である。
○バイパスの整備についても、高架道路は地域住民に嫌がられる。ヨーロッパやアメリカでは地下にバイパスを整備している。日本では地下トンネルはコストが高いということで抵抗が強い。
○環状道路やモノレールの手前の拠点箇所にパーク&ライド用の駐車場が必要。土地が無いのであれば、高架桁下又は道路地下駐車場の整備も必要。
○また、国道や県道といった幹線道路は整備が進んでいるが、市町村道の生活道路の整備が悪い。市町村道にも財源を確保できるようにすべき。
【環境対策】
○亜熱帯で日差しの強い沖縄での地域特性を考慮した街路樹の整備が必要だと考える。オーストラリアや東南アジアでは歩道幅員の2/3が植栽帯となっている。
○渋滞にも関係するが、自転車を利用したくても、日差しが強くて利用することができない。歩行者又は自転車が利用しやすい環境を整備することが必要。
【維持管理】
○日本は維持管理に関する予算が少ない。シンガポールやハワイ、オーストラリアでは道路に関係する予算の3割〜6割が維持管理に関する予算となっている。維持管理に対する予算を増やす必要がある。

2.効率化を徹底的に進める上で重視すべきこと
【環境対策】
○道路残地等を利用して休息施設を整備すべき。
○除草維持費の削減としては、地域の地元自治体や老人会、NPO等に協力してもらう事も必要である。
○また、ヨーロッパでは地被類を植えているのを参考にしては。
【舗装】
○アスファルト舗装は舗装の打ち換えが多いため、コンクリート舗装を施工しては。コンクリート養生による現道施工での問題があるのであれば、技術開発で実施すべきである。

3.その他
○道路の景観整備にあわせて、沿道の景観も整備できるような知恵出しも必要。
○今回の有識者からの意見収集方法として、各個人へインタビューを行うこととしているが、座談会方式の方が良かったかと思う。