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氏 名所 属
菅野 千治 岩手県立宮古病院 院長

■ご意見の内容

・岩手県においても医師数が約2500人しかいない。そのなかで半数以上が盛岡で勤務しており、沿岸への勤務は遠いということで断られ医師の過疎化が進んでいる。精神的また肉体的な負担により医師の就労状況において、内陸との格差がみられる。若年の医師も沿岸への魅力を感じておらず、給与等では格差がうめられない。よって道路整備により距離感を解消することで、沿岸の病院での医師確保の支援にも繋がると考える。

・三陸沿岸の線形や縦断の悪かったりする隘路区間を走行するのと、高規格道路を走行するのでは患者への負担が相当違ってくる。心筋梗塞などは60分以内の初期治療で救命に大きな違いが生じる。救急搬送時においては受け入れ先の問題もあるが、何より救急医療搬送の迅速化が命を救うことに繋がる。そのためにも高規格道路の整備による時間短縮や定時制の確保が必要とされる。

・ゆとりのある生活をするためにも道路整備による新たな交流が必要と考える。

・救急医療の観点から下り坂やカーブ区間は、搬送患者の脈拍や血圧が上昇し容態に大きな影響を与える。また救急車の運転手も患者に出来るだけ負担をかけないよう神経を使っている。そういった隘路区間等の解消のためにも高規格道路の整備が優先されると考える。