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氏 名所 属
神崎 正 香川大学 工学部安全システム建設工学科 教授

■ご意見の内容

・研究室で、立体交差の急速施工をテーマとして研究しているが、国道11号の丸亀原田交差点、高知の国道56号の交差点、松山の国道33号の交差点で行われており、今度、岡山の国道2号でも行われようとしている。主に四国地方で、他の地域に先駆けて施工されている。

・立体交差事業は工事が逆に渋滞を招き、時間が掛かったり、迷惑を掛けたり、問題が多いが、急速施工は一晩で中央桁を架けることから渋滞も最小限に抑えられる。こういう技術が反映されていることはすばらしいことである。

・日本の中のごく一部でしか採用されていないので、もっと全国に展開してもらいたい。

・開かずの踏切においても新工法を採用して進めてもらいたい。

・立体交差は渋滞解消の要。是非必要。

・道路の問題は、如何に流れを良くするかに尽きる。しかし、現実にはそうなっていない。人間の血液と同じで流れやすくなっていないといけない。

・1車線と1車線が合流して1車線になっているなど、道路政策は基本的なところがなっていない。

・まずは交通の循環が最優先。そのためにはどういう方策・工法があるかを考えるべき。

・立体交差などで難しい工法で整備するにはアイデアが左右するため、現在の上部工と下部工の分割発注をする縦割り行政では難しい。民間の活力をうまく利用することが必要。

・最優先すべきは、渋滞解消。

・渋滞解消から優先順位を考えて、どういう道路を整備すべきかを計画たてるべき。

・渋滞解消すれば、交通事故も減少するし、排気ガスも減少する。

・渋滞を解消して、自動車の燃費を10%改善できれば、膨大な経済損失を改善できる。

・道路行政は、国・県・市などの事業主体の連携や国土交通省内の旧建設省と旧運輸省などの連携が悪い。

・縦割り行政で計画を検討するのではなく、公園や避難所、港湾と道路の関係など、地域の防災や生活などを総合的に考えるべきである。

・歩道と車道の幅員バランスが悪い道路がある。

・市民、ユーザーの立場、気持ち、目線に立っていないと要らないと言われてしまう。

・計画を立てるときには、有識者よりも道路を利用しているトラックやタクシーの運転手にどうしたら渋滞が解消できるとかの意見を聞きべき。

・タクシーとかのプロドライバーが言っているような初歩的な問題に対して、難しい式を並べても問題解消にはならない。

・市民(道路利用者)が本当にほしい、必要と考えている考えや声が優先されるべきだが、市民感覚からずれている。

・道路は一般市民に一番密着したものだが、情報が伝わっていない。誤解を招かないようにマスコミを活用して情報を提供する必要がある。