閉じる
氏 名所 属
柿澤 亮三 玉川大学 教育博物館 特任教授 理学博士

■ご意見の内容

○ 道路は、計画されてから完成まで、何十年もの年月がかかる。もっとスピーディーに完成させるべきだと考える。というのは、時間が経てば経つほど、社会情勢や周辺状況は変ってきて、計画当時とは必要としているものが変っている場合もある。それを速やかに補正できる機能があるとよいと思う。そうすれば、無駄といわれるものがずっと少なくなるであろう。

○ 道路を計画する場合、調査の段階で環境についての影響を考えるが、多くの場合道路そのものが環境に与える影響しか考慮されない傾向がある。宅地造成などの開発は、一地域の面だけの変化だけだが、道路・鉄道は、その路線を中心にさまざまな影響を広い地域に与えてゆく。道路の環境に与える影響については、道路による周辺の変化をも考慮していくべきであろう。私は、つくばエキスプレス計画時に自然環境を視察したことがあるが、当時はどこにでもオオタカの住めるような自然状況であった。しかし、今の沿線の自然状況は、当時の面影がないほど変ってしまった。鉄道が敷かれることの意味を実感した。