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氏 名所 属
亀田 守一 (社)石川県バス協会 専務理事

■ご意見の内容

◎道路特定財源について
・我々は道路を使う事業者であるが静観視してはいない。道路特定財源を使うにあたって自動車からの財源は自動車関連でつかうべき。日本バス協会も一般財源化には反対の立場をとっている。
・道路特定財源は過去、道路関係に限って使われてきたが、今は一部一般財源化され、道路財源に呼び方を変更されているようである。道路に特定して使うことを大前提としながら、第3者的に見ると一般財源の不足分を道路財源でまかなう発想が理解できない。必要なら新規財源を確保することであり、余ることを想定して税を徴収する発想はおかしい。
・軽油取引税の数%が税率引き上げの代償として公共事業者団体に還流されており、公共交通の公付金事業として活用されている。
・県バス協会も日バス同様、道路特定財源の一般財源化には反対の立場。

◎格差是正
・地域格差を是正してほしい。地方が置き去りにされている。
・大都会を始めとする中央都市中心の整備だけではなく、地方、特に過疎地が災害等により孤立化しない道路ネットワーク網の確保が必要ではないか。地震発生は日本どこでもありうる状況下で、孤立化しない置き去りにされない道路整備が必要。地方は自家用車に依存することが多く、災害発生における道路整備の優先順位を見直して地方が切り捨てられないようにして欲しい。道路整備について中央は一息ついてほしい。

◎既存ストックの活用
・むやみに新しい道路をつくるのではなく今ある道路を活用してはどうか?
・これ以上の利便性を追求しない、我慢が必要。「新規」より「保守管理」にウェートを置いたほうが良い。
・戦災がないところは交通事情がよくないため、今ある道路の中で整備するしかない。電柱や突起物を取ることで少しずつ交通空間が改善されている箇所が見られる。

◎効率化
・道路整備はあまりにコストがかかりすぎ、長期化していることも効率を悪くしている。
・ハイグレードバス停を宣伝媒体として活用できる環境が必要。景観条例があるもののバス停の維持管理費にその宣伝広告収入が使えれば効率的であり助かるのではないか。

◎品質確保
・コストが安いだけでは危険である。完成すると管理補修がひどくなる。バス業界も同じである受注していく上で、安全コストや人件費までを削り込んでおり、行き過ぎた価格競争にならないようにすべき。
・規制緩和の影響で歪みが生じている。規制緩和が一気にすすみ、負の部分として事故等が多発している。したがって、今後は規制緩和のフォローアップ強化が必要。
 最初安くても後で高くつくものはだめ。極端に安くするはどこかで歪みが生じる。表面化しないだけである。土木整備も多々指摘があり、バスの世界にも価格のみの一般競争入札制度を適用することが一般化している、特に行政では主流になっているが、これは危険である。高水準の安全・サービスレベルを確保できない。例えば一定レベルの確保を入札参加資格条件とするなど、(予定価格の設定は積算を適確にする必要がある:この予定価格のないところが多い)この低価格入札対策が必要である。

◎その他
・吸水性の素材でAS舗装を作っているが地熱温度が上まで伝わるような仕組みが考えられないか。自然環境型の道路整備を研究してほしい。
・「バスく〜る」はもう少し広範囲にシステム拡大できないか?路線図にリンクするとアクセスしている観光地を一気に把握できるような使い勝手のよい検索システムの開発が必要ではないか。一路線あたりのバス系統数が多く本当に行きたい方向を検索することが大変。
 また、目的地が同じでも全く違うルートでたどり着くこともある。バス停間を少々歩いてでも効率的路線網を作った方がよいのではないか。
・山側環状が完成後、金沢市内中心部幹線の流れは緩和されたが、車以外の交通手段で市内へ入っていた人が、渋滞緩和により、新規に車で流入するのではないかと心配している。
・公共交通への転換対策が必要であり早急に手をうってほしい。バス離れを止め安心して利用してもらうためにもサービス改善にも努めなければいけない。
・山側環状の杜の里付近がボトルネックになっているため立体化してほしい。
・物流の拠点となる金沢港から高速へのアクセス時間短縮のため、整備してほしい。
・バリアフリーバス停への整備並びに歩道のバリアフリー化の促進が必要
 (ノンステップバスへの対応)