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氏 名所 属
亀野 辰三 国立大分工業高等専門学校 教授

■ご意見の内容

[道路政策に関する改善点]
・これまで道路整備が主として景気対策や地元有志による利益誘導型の対象とされた点が否めない。国民に悪のイメージを持たれている。まだまだ先進諸国に比べ、特に整備率が低いと思われる高速交通体系の整備が、国民の生命・財産を守る基礎的インフラ(ex.医療問題、地域の活性化)であるという視点に欠けていたと思われる。
[道路政策について効率化を重視すべき点]
・道路分野における新技術の研究開発を進めるべきである。現在、国交省ではNETIS等新技術活用支援策を行っているが、新技術を採用するに当たって業者にとってハードルが高い面もある。これでは開発意欲のある業者がやる気を無くす。
・なるべく行政の関与を避けて、もっとスピーディー化を図るべきではないかと考える。例えば、第三者機関を設けて認められれば採用される様な制度を設けたらどうか。
・業者にとって魅力のある土壌を作ってあげれば、ベンチャー企業の育成、企業の開発意欲を促す事になると思う。
[道路に関して無駄と感じる点]
・郡部の歩行者が殆どいないところに広幅員の歩道を両側に設置しているところがある。一般国民は納得していないのではないか。整備に関する制度、基準などがあるため仕方のない部分もあるが、制度なり、基準なりを改善して対応すべきである。
[道路政策について優先度が高いもの]
・地方部の高速自動車国道もしくは高規格道路を日本の国力が残っている間に強力に整備を推進すること。
[国民の皆様に対し、ご意見を伺う上で留意すべき点]
・道路行政に対する懇談会を定期的に開催すべき(年2回)。メンバーには必ずマスコミを参加させること、そうすることでマスコミを味方にする。
・マスコミに新しい道路行政を積極的に見せることも大事だ。
・子供(小・中・高生を含む)を入れた懇談会を開催する。1回は子供のみのものを開催する。子供を身方にすることが大事。マスコミにも積極的に広く報道する。そのことで関心を示した参加校も増える。併せて、土木技術に興味を持つ子供が増え、将来の技術者の発掘、育成にも寄与するものと思われる。
・マスコミに名前と顔写真が載ることで親と子は興味を持つ。世間へのPR効果が大きいと思われる。情報発信を積極的に行う事が大事。

[その他]
・東京の新聞論調は道路を悪者にしている点に問題がある。真のインフラ整備実現のために政府はもっと道路整備の必要性を堂々と訴えるべき。
・交通社会実験の支援を積極的に行うべきで、実施すると効果が大きい。ある地方公共団体では、地域活性化支援事業に10万円以上から実施しているところもある。小規模でも積極的に支援すべき。支援することの効果が有効である。