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氏 名所 属
桐木 茂雄 弟子屈町商工会 会長

■ご意見の内容


○高次医療サービスの確保に向けた道路ネットワークの整備
・高齢化が進んでいる根釧地域では、医療体制に不安を持っている人も多く、実際に道路は命にかかわる重要な社会基盤である。地方の病院は、機材、人材がなく、脳、心臓等、一刻を争う病を中核都市に頼っている。弟子屈町においても、脳梗塞等の患者が発生した場合には、約70kmも離れた釧路市へ救急搬送せざるを得ない状況である。医療格差の現実的な対策は道路整備であり、1分、1秒でも早く患者を搬送するために、搬送用のルートは他より一段と安全、高速で確実な道路であっても良い。高次医療サービスの確保に向けた道路ネットワークの整備を強く望む。

○観光振興に資する道路整備
・釧根地域の産業が発展するためには、北海道の中心都市である札幌市といかに早く結ぶかが重要である。観光客は1日目は走れるところまで走り、次の日から観光地をゆっくり見てまわる傾向が強い。摩周湖や川湯温泉等の優れた観光地を有する弟子屈町にとっても、その時間距離の短縮こそが町の発展の重要なポイントとなることから、道都札幌市とのネットワークを早急に整備していただきたい。
・「釧路湿原・阿寒・摩周シーニックバイウェイ」に代表されるように、夏の北海道の道路は、美しい道路景観自体が観光資源となっていることから、時間距離が短縮され、一日行動圏が拡大されるような道路ネットワークの整備を望む。

○冬期間でも安全で安心して移動できる交通環境への改善
・美幌峠を利用しているものにとっては、その利用者数の多い少ないにかかわらず、24時間安全であってほしいと願っている。雪崩などの心配がなく、冬期でも安全で安心して通行できるようお願いしたい。
・「防雪柵」「矢羽根」は、地吹雪等の冬期交通障害に対する効果は絶大であり、絶対に必要な施設である。北海道の冬は安全性を重視した道路施策を推進していただきたい。

○町の発展と道路整備
・道路を整備することによって、「まちの人たちの力をどれだけ増やせるか」「まちづくりの力となるか」が肝要であり、シーニックバイウェイ北海道のような活動も効果的である。今後も、地域が活性化するためには何が必要かといった視点で道路政策の方向性を議論していただきたい。