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氏 名所 属
小嶋 淳司 関西経済同友会 代表幹事

■ご意見の内容

○ 物流と道路整備
・ 関西の発展のためには、道路施策は重要である。
・ 関西の産業や地域力を考えると大阪周辺のネットワークを強化していかなければならない。
・ 関空2期の工事が進んでいるが、日本で初めての24時間空港であり、これを日本のために生かさないといけない。
・ 昼に製品を作って、夜に空港に輸送し、それが、朝に上海に着くとなるとリードタイム「0」となる。
・ 製品の供給地から空港まで、すぐに到着できることが大切。
・ スーパー中枢港湾の整備が進められているが、大阪湾内の各港が一体として使えなければならない。その中心に世界一の物流センターを作ればいい。元オリンピック予定地など用地はある。それを最大限活用したらいい。
・ 現在では世界一といえないといけない。そういう物流センターを効率よく活用するためには、道路ネットワークも併せて整備する必要がある。
・ 関西は空港のすぐ背後に大消費地を抱えているためリードタイムが1日ですむ。商品のライフサイクルが短くなってきている中、在庫を長く持たないためにも、それは有利な条件である。
・ 食品を考えれば分かりやすい。完熟マンゴーが流行っているが、取扱は時間との勝負になる。食品産業は、ロジそのものであるといえる。
・ 食品産業が近代化しないのは、ロジが確立していないからである。それが、社会資本整備が進むなか、食品産業のロジも近代化しつつある。
・ 今は、技術が進み、リードタイムが一週間でも製品の品質は保てるようになっている。しかし、「完熟」でいこうと思うとはるかに高度なロジが必要となる。
・ 関西の港湾は、東京に比べたら上海に1日早くつく。その差は大きい。しかし、港の条件が有利でも港までの道路が整備されていなければ意味がない。関西の環状道路や新名神等の必要性は非常に大きい。
・ 今は、東アジアの時代であり、日本海運の重要性が高まっている。日本海側と太平洋側の道路ネットワークにより太平洋と日本海を一体化していかなければならない。


○ 必要な道路整備について
・ 反対者の声に耳を傾ける必要はあるが、関西地域の活性化にとって一番必要なのは新名神と環状道路である。
・ 大阪市内の環状を通らなければならない道路網は、早く解消すべきであり、その1つとして淀川左岸線は必要な道路である。
・ ほんの少しの所で繋がっていない箇所があるが、道路を効率よく使うためにも早く繋ぐべきである。


○ 道路行政について
・ 東京一極集中の弊害が目立ってきている。
・ 産業振興の基になるものが道路行政である。
・ コスト縮減は必要であるが、産業の活性化の観点を忘れてはならない。
・ 限られた財源で集中と選択が必要である。


○ その他
・ アジアに近い関西と九州は発展のチャンスを迎えている。各地域が特色を生かして活力をつけ、均衡ある発展へつなげるという手順で進めるべき。
・ 関西は良くなってきているが、さらに各産業ネットワークを強化すべきであり、その最たる物が道路である。