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氏 名所 属
工藤 和美 建築家
東洋大学工学部 教授

■ご意見の内容

○ 地震が起こるたびに道路の維持管理の問題が心配である。
○ 昨今の風潮から、土木・建築の学生で道路分野を志望する者が減ってきているが、これまで多大な労力で形成してきたストックを維持管理するには、財源と人が必要。
○ 一般国民にとっては、身近な道路がよくなるのが一番評価される。加えて、経済効果等の大きな話をわかりやすく説明できればよいのではないか。
○ 高速道路等の大きい道路づくりについて、誰がいいといっているからやっているのかわからないことが問題ではないか。
○ 本当に必要な道路と、無駄な道路が混在しているから、進めにくいのではないか。
○ 平日昼間の商店街に車いす使用者が多かったり、週末の高速道路に年配者のツーリングが増えている。曜日や時間帯で道路の印象が異なることを認識すべき。
○ 高齢化社会は急速に進んでおり、道路の計画上、高齢者の存在をしっかり考えるべき。
○ 自転車の問題は深刻。オランダでは自転車道がちゃんと分離されており、日本でも対策を講じるべき。
○ 無電柱化の取組は重要。住宅側が隅切りをして見通しをよくしているのに、スペースの真ん中に電柱が立って見通しを阻害している場合がある。
○ 海外ではfree wayが多いので、高速道路のSAに食事に行くなど、生活の場になっているところもある。SAや道の駅における地産地消などはいい取組である。
○ SAにおける植樹(談合坂SA)は、いい事例。
○ 過去に決定された都市計画道路の中には、おかしなものも多くあり、見直しをきっちりやるべき。
○ 市町村レベルでは、地域のニーズに対応しきれないことや、霞が関の意図を勘違いしていることも多い。国がお墨付きをあげることで、判断のお手伝いをすることも大切ではないか。
○ ガイドラインとして細かく決めすぎると、汎用性がなくなり、地域の独自性が損なわれてしまう。基本的な思想を地域が理解し考え、判断することが重要。