閉じる
氏 名所 属
久米 良昭 宇都宮共和大学 シティライフ学部 教授

■ご意見の内容

○フランスでは、企業に対して税を賦課し、通勤用の公共交通整備に充てている都市もある。
○交通弱者の移動の権利を守るためには、福祉タクシーという考え方もあり、多様な手段を対象に比較検討すべき。
○ロサンゼルス型、ポートランド型のいずれを目指すのか。現在の日本では、住民自らがクルマでの移動に頼る方向を選択しているのではないか。
○渋滞対策のためには、ロードプライシングで「混雑料金」を取り、都心部の道路に集中投資すべき。
○道路特定財源については、事業の実施主体である地方に譲与すべき。各地域の必要性に応じて、住民の声を聞きながら道路の整備を進めるべきである。
○受益者負担である道路特定財源を一般財源化するという議論はおかしい。
○道路財源で公共交通を整備するという議論もおかしい。公共交通は排除性もあり、公共財としての性格を持っていない。また、自動車の外部不経済抑制を目的とするなら、ロードプライシングなどの形で道路利用者から料金を取るべきである。
○ボトルネックの箇所や対策の必要な踏切箇所などの道路整備は進めるべき。
○道路特定財源は維持管理費に充当し、新たな道路整備費はロードプライシングなどの形で料金を取るべきである。また、病院などにアクセスする道路など、社会的便益が費用に比較して大きい場合には、一般財源を充当して整備を進めてもよいのではないか。