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氏 名所 属
松尾 稔 (財)名古屋都市センター 理事長

■ご意見の内容

〈前提〉
* 道路政策を策定するに当たり、基本的に留意していただきたいこと
@ ビジョン(Vision) A実現可能性のあるコンセプト(Concept) B課題の抽出
C(優先順位を考慮した上での)行程(スケジュール)

* その場合の思考法として
・ 最低限100年先(理想的には数100年先)を考える
・ 「たし算・かけ算的考え」だけではなく、「引き算的考え」を併せ重視する

* 車はいつまで(何年先まで)使われるか

* エネルギー・環境との関係

* 「道路政策の観点」を区分し、明確にする
@ (国・地方の)経済
A 観光
B 環境


1 これまでの道路政策に関しての改善点。

〈広い意味での設計法〉
a ライフサイクル(Life Cycle)設計法(材料調達から建設・維持管理・取り壊しまで)
b 維持管理
c 寿命・耐用年限(ソフト、ハードを含み)の明確化
d 「壊せる技術」の開発(ソフト、ハード共に)
*a 〜 d は:「項目4」にも共通

〈国と地方の役割分担〉
a 道路の機能上の問題
b コストの分担
c 幹線道路と生活道路(地方)
*a 〜 c は:「項目4」にも共通
〈交流の装置としての道路〉
 a 人・モノ・情報の交流の装置
b 鉄道・航空その他の装置との役割分担
c 100〜500年先の交流のありよう
*a 〜 c 共「項目4」と共通

〈道路建設費の抜本的見直し〉
* 多項目と関係する

2 道路に関して無駄と感じること。

〈共同溝=とう道(トンネル、埋設管等)の活用〉
 a 常時の堀り返し、埋め戻し、舗装等
 b 官、民との協力(タイアップ)
〈失業対策的発注の見直し〉
 a 過去(敗戦直後)を引きずっている

〈「無駄」の整理〉
 a 何をもって「無駄」とするか(無駄は何か?)
b @車に関すること
*感度分析が必要
A人に関すること
(何が一番影響しているのか)
Bシステムに関すること

〈高速道路に関して〉
 a ETCの一層の拡大
 b IC(インターチェンジ)の無人化

*アメリカ方式
c 経済的(例えば定速)運転への誘導

3 今後、取り組む道路政策の優先度が高い課題への対応。

〈道州制をとる場合の課題〉
a 現存道路の最適な活用法
 b 新設道路の考え方

〈コンパクトな拠点とを幹線インフラで結ぶ〉
 a 現状の問題の分析、課題の抽出と実行
 b 道州制との関係
 c 集中と選択

〈道路の使用者は誰か)
* 「項目1」と共通

〈安全、安心:防災との関連〉
* 災害時の最重要インフラ
a 機能するようにしておかなければならない

〈混合交通の解決〉
* 道路・人・・・・・専用
a 高速、生活

〈専用化〉
* 若者 / 高齢者 / 一般 / 専用レーン 

〈運転技術の容易さ〉
* 安全に関する諸課題
* 自動制御(自動誘導)
* 自動防御
* 重構造形式

4 その他、道路政策全般に関して。

〈車中心で生きてきた現代人のアフターケア〉
 a 心(精神)身(肉体)共

〈鉄道駅を拠点とするコンパクトなまち(地方)づくり〉
 a 税優遇
 
b 道路(という装置だけでなく)と移動手段(例えばマイクロバス、変形自転車等)の組合せシステム
〈例えば、年末年始、盆などの道路混雑〉
a (国民に尋ねたい)辛抱さえすれば、これでよいのか