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氏 名所 属
水永 正憲 旭化成(株) 延岡支社長

■ご意見の内容

・東九州・南九州のどうしようもない交通網整備の遅れを痛切に感じている。交通網とは高速道路、一般道路のみでなく産業道路、旅客・貨物のJRや船舶(フェリー)を含めた上での全て交通網整備の遅れが地域の最大の課題。

・また、九州では西高東低と言える北、西九州へ産業が偏在。
 東九州・南九州は人流・物流がスピーディーではないため、利用者や貨物も少ない。
 利用者や貨物が少ないと交通網は衰退していくという悪循環になっている。
 延岡市民アンケートで行政に求めるものの第1位は「雇用の場」であり、そのためには産業の振興であり、人流・物流の促進が心からの願いである。

・事業経営の観点からいえば、グローバル化された現在では、競争に勝つためのコストダウンが不可欠、特に物流コストダウンが必須であり、道路整備が強い影響を及ぼす。
 例えば、我社では燃料の石炭を船で細島港へ、細島港から延岡工場へは1時間に3台のペースで陸送しているが、国道10号線の土々呂地区は朝は通勤で渋滞しており、ロスが出ている。

・延岡南道路の料金を250円から100円に下げれば、通勤者が利用し、通勤時間帯の有料道路と10号線のシェアリングができるのでは。
 それが可能であれば、国道10号が産業道路としても機能していくのでは。

・人流の観点からいえば、交通整備がなされた快適な街には、賑わいがあり観光客はもちろんのこと、良い人材が集まってくる。

・環境保全の観点からのCO2削減については、我社の社員の約3200人のうち1900人が自動車・バイク、200人がバス、1100人が自転車・徒歩で通勤しており、自転車・徒歩の利用者にインセンティブを付すこと、さらには安全に歩いて楽しい道路を整備していく施策も必要なのでは。

・無駄な道路の議論は、東京と地方ではじいた効率を比較するのは論点が違うような気がする。ただ、山間部の広い歩道は無駄だと感じる。

・切実に感じることはとにかくどうしようもない交通網整備の遅れであり、東九州自動車道等の道路整備には大きな期待がある。