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氏 名所 属
三谷 哲雄 流通科学大学 情報学部都市情報コース 准教授

■ご意見の内容

 ・これからの道路整備は、セキュリティロード、つまり交通事故はもとより災害や犯罪などから地域の安全を確保するという視点が必要。これまでは、通過交通を裁くために道路はつくられてきた。

 ・「つくる」政策から「つかう」政策への転換が必要。具体性が見えていないのが現状であるが、情報インフラであるETCなども、もっと別の使い方ができるのではないか。例えば、地域の安全のために使えないか。

 ・情報インフラは警察や自治体と縦割りになっているため、うまく活用されていない。情報板を使った情報提供などを警察や自治体と連携してやれば交通安全にも役立つはず。その際、過去のITSなどの資産を効率よく使うことが重要。

 ・ユビキタスを新たなインフラとして中期計画に位置づけて取り組んで行ってはどうか。現在の車両に付いているナビゲーションは、GPS座標をベースに補正した情報によるものであるが、欠点として正確に位置情報を把握できない。車両の位置情報の精度が上がり正確な位置情報が得られるようになれば、出会い頭事項防止システムなど、安全面の向上に資するシステムが確立される。高齢者が増えると事故も増える可能性がある。

 ・既存の道路標識や安全施設(例えばカーブミラーなど)にセンサーを付けるなどによる事故対策、誰でも適切な構造物診断ができるシステムの構築など、維持更新にあたってのインテリジェント化がキーワードになってくると思う。

 ・道路そのものだけでなく、情報板や照明灯などの道路付属物も老朽化してくるので予防保全が必要。

 ・現在の環境ディーゼル車は、大気中の空気より排気ガスのほうがきれいな場合もあると言われており、またガソリン車に比べCO2排出量も少ないことから、車両排気ガス問題を抱える道路での環境ディーゼル車の普及が環境改善につながるのではないか。空気清浄機を走らせるという発想。