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氏 名所 属
水野 正好 奈良大学 名誉教授

■ご意見の内容

■道路政策における重点化について
・通行する車が少なくても国策として必要な道路は整備すべき。経済効果のみが政策是非の指標ではない。
 ・古くは、国家が整備する道路は「大道」と呼ばれる直線道路であり、国家の明確な意志と哲学がそこにはあった。
 ・国土を形成する縦・横断道路は、財源や地域の想いに左右されるべきでなく、国が主体となって進めていくべき。
 ・国の設置する道路は、文化・環境を破壊するものであってはならず、また、その地その地にふさわしく美しく整備されなければならない。

■道路政策における効率化等について
・現在、国がつくる道路、つくろうとする道路は、計画立案から完成までに時間が掛かりすぎている。それが無駄な経費支出等の要因になっている。
道路整備コストの縮減のためにも、最小の時間、人員で完成させるようにする必要がある。中国での道路整備は、国家を第一義とし、地方や土地所有権との絡みを抑え、日本と比較して非常に早いペースで進められている。
中国の急速な経済発展、文化向上に国家施策の道路は極めて大きな力を与えている
 ・道路整備に関してはその必要性を官民一体となりもっと国民へPRすることが必要。
1例:国の整備する道路は「何年間で造る」ことを公表し、地方公共団体と住民の協力を募るとともに強い意志をもって進めていくべきである。遅延した場合はその理由を国民に対してきちっと説明すべきである。
・道路整備を円滑に進めるためには、住民等に対して国家のための道路の必要性を説明し理解、協力を得るため、有識者会議よりもっと踏み込んだ組織をつくり、内外部からの強固な支援・協力体制をつくることを検討するべきでないか。