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氏 名所 属
中村 良平 岡山大学大学院 社会文化科学研究科(経済系) 教授

■ご意見の内容

 予算制約がある中、優先順位を付ける必要はあると思うが、道路整備自体に関して無駄とは思わない。

 道路整備については、安全性を向上させるような高機能化を優先して実施すべき。中央分離帯への植栽、幅広歩道の設置などは実態に応じて実施すべきで、闇雲にやるべきではない。
 市街地に関しては、生活交通と通過交通を分ける必要があり、そのためには環状道路の整備が急務である。
 料金引き下げにより、高速道路の有効活用を図るべき。料金収入の増減だけで判断せず、大型車の転換による現道の環境負荷の軽減や維持管理コストの軽減等を総合的に考慮し判断すべき。

 山陰については、国道9号の高規格化をすべき。
 中山間の過疎地域については、特に限界集落などでは道路延長を増やすような整備は効率的でなく、線形改良など安全性向上を目指していくべき。
 高次医療を受けられない地域については、道路整備による対応より、ヘリコプターによる空輸の方がコスト的に安くなる場合もあるはず。
 横断歩道橋は、高齢者やベビーカーなどに対し優しくない。車中心に考えられたこのような施設は少しづつ減らして行くべき。
 
 道路は中途半端に完成してもさほど効果がないため、全て完成した場合の効果を前提に優先順位を立てる必要がある。
 道路整備は都市計画決定されたとしてもその後何十年もかかる場合が多い。スピードアップすべき。早くできない事による損失も大きい。