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氏 名所 属
中村 文彦 横浜国立大学大学院 工学研究院 システムの創生部門 教授

■ご意見の内容

[これまでの道路政策の改善点]
・一般の人に分かりにくい用語や内容を説明していく必要がある。(例えば「道路と街路の区別」「直轄と補助制度」)

[無駄を排し、効率化すべき点]
・ムダは考え方の違い。ムダではない説明をしていく必要がある。(地方の高速、バイパスをムダと言われていたが、新潟地震の復旧が早かったのは、高速の整備があったから。何をもってムダというのか。)
・IC、SA整備については、ケチり過ぎ、ぜいたく過ぎと勘ぐられないようにすべき。
・海外では道路管理者と警察の連携が良く見習うべき。
・先見性をもって工事を行うべき。(首都高の石川町出口を今頃造っているが、当初から必要だったはず。都市の変化に対応できていない。)
・大都市は造るだけでなく、機能アップにお金をかけるべき。
 (ミャンマーの首都ヤンゴンでは、建設当初から道路と鉄道の交差の大半を立体交差とした。) 

[優先すべき点]
・便利になればいいという考え方は違う。やるべきことをしっかりやるべき。
 (社会システムは安全、福祉、環境に対してもっと使われるべき。首都高の距離料金制の導入も、金稼ぎと思われている。ロードプライシングも「こういう組み合わせをすれば有効」という提案があってしかるべき。ETCの導入でシンガポールは車載器をすべて無料にした。日本はできなかった。100%達成すれば、経済効果は違ったはず。もっと環境、福祉にまわせたはず。)

[留意すべき点]
・一般の人から見て高速道路の仕組みが複雑すぎる。(例えば、「第3京浜は高速ではないが、運輸事業関連の運用上は高速」「保土ヶ谷バイパスは、なぜ無料なのか。」「三浦縦貫の先端はETCが使えない。」なぜなのか、説明し続けなければならない。)
・政策はいかにして味方を増やすか。
・ムダの報道に、反論すべき。メディアに対し、行政として言うべきことを言うべき。