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氏 名所 属
中野 幸生 (社)日本経済団体連合会 和歌山県経営者協会 会長

■ご意見の内容

○ 中期計画の策定にあたっては地域エゴや温度差があるため評価が困難であると推察できるが、観光立県である和歌山県にとっては、やはり紀伊半島を外周する道路の整備は喫緊の課題であると考えている。当然、4車線での整備が望ましいが、とりあえず2車線で早期にネットワークを形成していただきたい。さらに、近畿自動車道紀勢線のすさみIC以南は山沿いを通過するルートとなっているが観光資源を有効に活用するためには海岸沿いを通過するルートにしていただきたい。景観は大事。
○ 各地の有効求人倍率等の指数を見ていると近畿地方では奈良県と和歌山県がもっとも悪く滋賀県は指数が高い。これは高速道路の整備が影響していると考えられる。過去に海南吉備道路が開通した後、旧吉備町に企業が20社程度立地した経緯がある。高速道路は観光だけではなく企業立地や就労機会にとってもメリットがある。
○ 海南吉備間の通行料金は、一般有料道路の頃は930円であったが、国土開発幹線自動車道に編入され500円となり、今ではETC割引で250円となっている。そのおかげで、就労範囲が広くなり地域間格差がなくなってきているとともに、地域住民の利用が大幅に増えたと聞いている。他の高速道路においても、このように地域住民が使いやすい料金設定として欲しい。
○ 高速道路の制限速度は80Km/hであるが、燃料使用量や通行時間の短縮、経済効率等を考えれば、100Km/h程度にするべき。
○ 諸外国での経験から、都市部においては、自動車のみに頼るのではなく、地下鉄やモノレールなど他の公共交通機関と共存すべき。

○ 道路政策の改善点として、道路特定財源を道路のみに使うのではなく福祉等にも使用して欲しいこと、及び道路建設事業の個々において計画、完成、実績、見通しの点検を行い、次の道路政策に活かして欲しい。
○ 道路政策において無駄を排するには、工事予算を残すことを考え無理に使い切らないこと、及び工事入札制度の改革、システム構築が重要。
○ 道路に関して無駄と感じることは、道路の掘り返し(道路修繕、電気、ガス、通信、上下水道等の工事調整が必要)や利用度の低い道路の整備である。
○ 道路整備は、地域密着を優先し、生活、生産、出荷の利用促進や経済効果をあげること、及び地域発展を目指す理想の姿を実現することを優先する。

○ 道路工事は年度末に集中させるのではなく期間を分散させることが重要である。