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氏 名所 属
野口 晃弘 名古屋大学大学院 経済学研究科 教授

■ご意見の内容

1.課題解決のための横の連携
・課題解決のためには、ハードとソフトの連携、関係機関同士の横の連携が必要。関係機関を1つの方向に束ねて課題に取り組む必要。
・例えば、安全・安心な自転車の通行を確保するためには、警察(交通規制・取り締まり)、教育現場(マナー教育)、道路管理者(自転車通行空間の整備)の連携、さらには地域の協力も必要。さらに、特定の課題に対して、関係者が連携をとりながら予算要求することも考えられる。

2.道路工事の副次的効果について
・道路工事には、失業対策や過疎地対策といった副次的効果が含まれているかもしれない。
・中期計画の作成にあたっては長期的な展望が不可欠。将来の国土、都市、交通の姿をどう描くのか、技術革新の可能性をどう見込むのか。

3.事業の採択について
・事業採択のプロセスの透明化のためには客観的基準が不可欠。
・事業採択における事前評価の整備効果等データに関連して、効果予測の計算過程や前提条件等も開示されるべき。
・採算がとれない事業であっても、その必要性に係るデータがオープンにされ、その上で納得すれば採択されても良いのではないか。ただし、事業採択の意思決定権者を明確にし、責任を持たせることが重要。

4.効果検証について
・道路整備の効果検証の客観性をより高める方法は外部評価。国土交通省から独立した研究者の人選、財源の付与、自由な研究が担保されている必要。また、研究成果が周知されることも必要。