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氏 名所 属
小川 幹雄 (財)静岡県交通安全協会 事業部長

■ご意見の内容

1.道路計画
○道路は生活に欠かすことのできない基礎的なインフラであり、道路整備を行うことで地域の生活環境に大きく変化をもたらすため、慎重に整備計画を立案していくことが求められる。


2.ネットワークの整備
○静岡県は東西方向に広がる土地利用がなされており、こうした中で県内の生活圏を一体化し、良好な都市空間を形成していくためには、それらを連携する幹線道路の整備を推進していく必要がある。

○幹線道路と交差する道路では、渋滞が多く発生するため、こうした箇所において交通流の分析を行い、改善対策を推進していく必要がある。

○伊豆半島東海岸沿いでは、道路改良が遅れているために常時渋滞しており、それにより観光客が減少していくことが予測されるため、道路改良を早急に行う必要がある。


3.スムーズな交通流及び安全の確保
○二輪車や自転車が快適に利用できる道路環境を形成していくためには、自転車専用の通行帯や十分な路側帯を確保するとともに、車両乗り入れ部の縁石の段差も解消することが考えられる。

○複雑な交通形態となるインターチェンジの出入口では、自動車の逆走行を防ぐために、ドライバーが認識しやすい路面へ規制表示を行うことが有効的である。

○ドライバーが現在位置を認識できない山間部の道路などでは、標識等を多く設置するとともに、都市部においても主要交差点の名称を表示するなど、快適に利用できる道路環境を形成していく必要がある。

○踏切を起因とする渋滞が多く発生しているため、接続道路の改良と同調して、踏切の拡幅整備や立体交差化を積極的に推進する必要がある。

○道路を新設する場合、交差点が増加することにより、複雑な交通流が発生し、事故が多発することが懸念されるため、旧道の閉塞化など交差点を削減し、シンプルな交通形態を実現していく必要がある。

○歩行者や自転車などが安全に利用できる環境を形成していくためには、電線類の地中化を推進していく必要がある。

○ドライバーが単調に感じる直線道路では、居眠り運転などにより、大事故が発生することが懸念されるため、中央分離帯にポールを設置するなどの対策が必要である。


4.その他
○利用者が少ない地下道などでは、児童が安全、快適に利用できるよう、防犯対策を行う必要がある。

○バイパスなどの利便性を高めるためには、インターチェンジの流入口、流出口の双方を整備することが有効的である。

○夜間、横断歩道における事故が多発する箇所においては、街路灯の整備を行う必要がある。

○大規模河川の上流側と下流側の地域を効率的に連携していくためには、河川堤防を活用していくことが考えられる。但し、提体強化に要する費用と事業の効果を把握する必要がある。

○道路事業の推進が遅れる原因として土地収用の問題が考えられるため、関連法令を見直していき、事業を円滑に推進できる環境を形成していくことが大切である。