「真に必要な道路」、「無駄な道路」の判断基準は非常に難しい。事業評価においても将来交通量を踏まえてＢ／Ｃを算出するなどしているが、経済効果は算出していない。地方部では特に経済面、生活面、産業活性化の側面、医療の側面など様々な事業効果を考慮して判断すべき。大きい声だけで判断するのではなく、限られた財源の中での優先度をきちんと検討すべき。

地方部の自立には、農業、観光、産業誘致などの支援が必要であり、そのために役立つ道路とすべき。

林道や農道には国道や県道に近接し、ほとんど車が通らないものがある。農道、林道等と連携し、1本に絞って集中投資した方が効率がいい。

すでに道路があるところに新しい道路ができ、古い道路が管理も十分にされず、利用されなくなっている例もある。道路の計画は10年、20年前から決まっているのだろうが、社会状況の変化に応じて適切な見直しをする必要がある。

歩行者の少ない道路に幅の広い歩道が整備されているなど、オーバースペックの事例が見られる。逆に都市内では歩道が不十分な箇所も多く見られる。

近い将来、高度成長期につくられたインフラの老朽化が問題となる。予算を確保し、メンテナンスをしっかりとすべき。